生体内では血液中だけでなく、細胞、組織内にも存在し、赤血球の酸素の運搬、エネルギー代謝、神経伝達物質の生成と機能、貯蔵鉄など、生体内でさまざまな機能を果たします。
身近な疾患である
鉄欠乏性貧血(IDA)とは
ヘモグロビン g/dL |
総鉄結合能(TIBC) μg/dL |
血清 フェリチン ng/mL |
|
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鉄欠乏性貧血 | <12 | ≧360 | <12 |
貧血のない鉄欠乏 | ≧12 | ≧360 or <360 | <12 |
正常 | ≧12 | <360 | ≧12 |
血清フェリチンで判定する
「貯蔵鉄」とは
(血清フェリチン値と
貯蔵鉄量の関係)
血清フェリチン値が改善していない状態で治療を中止してしまうと、貯蔵鉄が枯渇しているため、貧血が再発してしまう可能性があります。
再発防止のため、ヘモグロビン値だけでなく、血清フェリチン値の正常化を目指した治療を行うことが重要です。
血清 フェリチン 値 |
12ng/mL未満 | 鉄欠乏 |
---|---|---|
25~250ng/mL | 正常値 | |
500ng/mL超 | 鉄過剰 |
鉄欠乏性貧血の
治療について
ヘモグロビン値を正常値まで回復させ、さらに貯蔵鉄が回復するまで治療を継続する必要があります。