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薬物動態
血漿中濃度
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1.健康成人
日本人健康成人男性8例にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを2時間かけて単回静脈内投与したとき、デフィブロチドは静脈内投与終了時点で最高血漿中濃度に到達し、その後1時間以内に定量下限値未満となった6)、7)。血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
単回投与の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差(N=8))
単回投与の薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差(N=8))
Cmax
(μg/mL)tmax a)
(hr)AUC0-∞
(μg・hr/mL)t1/2
(hr)20.59±4.11 2.00(2.00~2.00)a) 42.32±6.95 0.47±0.10 a):中央値(最小値~最大値)
6) 国内健康成人における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.2.2.2.1)
7) Umemura K, et al., Clin Pharmacol Drug Dev. 2016;5:548-551. -
2.日本人SOS患者
HSCT後の日本人SOS患者17例に、デフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを2時間かけて静脈内投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった8)。
日本人SOS患者の薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差(N=17))
Cmax
(μg/mL)tmax a)
(hr)AUC0-∞
(μg・hr/mL)t1/2
(hr)25.996±7.286 2.017(1.92~2.42)a) 66.026±15.038 b) 1.124±0.652 b) a):中央値(最小値~最大値)、b):N=15
8) 造血幹細胞移植後の肝中心静脈閉塞症患者における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.6.5.5)
分布
日本人健康成人男性8例にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを2時間かけて単回静脈内投与したときの分布容積は7.31±1.25Lであった7)。
デフィブロチドのヒト血漿タンパク結合率は91.3%以上であった9)。
7) Umemura K, et al., Clin Pharmacol Drug Dev. 2016;5:548-551.
9) 血漿タンパク結合に関する検討(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.2.2.1.1)
代謝(in vitro)
本剤は主にエキソヌクレアーゼによる加水分解で代謝される10)(in vitro)。
10) 代謝に関する検討(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.2.2.1.2)
排泄
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1|健康成人 単回投与(外国人データ)
外国人健康成人52例にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kg及び15mg/kgを2時間かけて単回静脈内投与したとき、投与後24時間までのデフィブロチドの累積尿中排泄率の平均値はそれぞれ9.48%及び13.63%であり、そのうちの約100%及び98%が投与後4時間までに尿中に排泄された11)。
11) 外国人健康成人における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.6.3)
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2|総放射能の累積排泄(参考情報)
健康成人男性・放射線標識薬剤の単回投与(外国人データ)
外国人健康成人男性3例に125I-デフィブロチドナトリウム400mgを5分間かけて単回静脈内投与したとき、 投与168時間後における総放射能の尿中累積排泄率の平均値は投与量の約72%、糞中累積排泄率の平均値は投与量の約19%であり、主に尿中に排泄された。なお、尿中放射能の大部分が投与24時間後までに排泄された12)。
12) 外国人健康成人における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.2.2.2.4)
特定の背景を有する患者
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1.腎機能障害患者
1|薬物動態(外国人データ)
重度腎障害又は末期腎不全患者(6例)にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを6時間ごとに4回、2時間かけて静脈内投与したとき、初回投与及び投与4回目のCmaxは健康成人(6例)と比べて約35%~37%上昇し、AUCは約50%~60%増加した。また、重度腎障害又は末期腎不全患者のt1/2は健康成人と比べて、初回投与及び投与4回目ではそれぞれ1.3倍及び2.3倍延長した13)、14)。
重度腎障害又は末期腎不全患者及び健康成人の薬物動態パラメータ(初回投与及び投与4回目)
(平均値(変動係数%))(N=6)Cmax
(μg/mL)tmax
(hr)a)AUC0-∞
(μg・hr/mL)t1/2
(hr)CL
(L/hr)健康成人 初回投与 40.7(27.7) 2.03(1.50~2.08)a) 76.6(25.1) 0.562(39.8) 7.44(11.9) 投与4回目 39.3(28.6) 1.94(1.50~2.03)a) NA 0.217(16.3)b) 8.20(16.8) 重度腎障害又は
末期腎不全患者初回投与 54.9(23.6) 2.08(1.50~2.25)a) 118(26.1) 0.725(25.5) 5.40(28.3) 投与4回目 53.8(22.4) 2.03(1.98~2.08)a) NA 0.498(40.4) 5.73(30.0) NA:該当なし a):中央値(最小値~最大値) b):N=5
13) 重度腎障害又は末期腎不全患者における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.6.2)
14) Tocchetti P, et al., Drug Des Devel Ther. 2016;10:2631-2641.2|血液透析(外国人データ)
血液透析を受けている末期腎不全患者6例にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを2時間かけて非血液透析時及び血液透析時に静脈内投与したとき、血液透析によるAUC及び全身クリアランスへの影響は認められなかった13)、14)。また、血液透析時における透析液中ディブロチドナトリウム濃度は全測定時点で定量下限未満であった。
末期腎不全患者の非血液透析時(Day 1)及び血液透析時(Day 4)の薬物動態パラメータ(平均値(変動係数%))(N=6)
Cmax
(μg/mL)tmax
(hr)a)AUC0-t
(μg・hr/mL)AUC0-∞
(μg・hr/mL)t1/2
(hr)Vss
(L)CL
(L/hr)非血液透析時
(Day 1)45.1
(35.1)1.90
(1.50~1.95)a)102
(40.0)103
(40.3)0.712
(21.9)6.34
(33.2)5.87
(24.9)血液透析時
(Day 4)50.1
(38.1)1.78
(1.75~1.95)a)111
(39.9)114
(40.6)0.967
(17.6)6.90
(28.4)5.38
(26.1)a):中央値(最小値~最大値)
13) 重度腎障害又は末期腎不全患者における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.6.2)
14) Tocchetti P, et al., Drug Des Devel Ther. 2016;10:2631-2641. -
2.小児
HSCT後の小児SOS患者(7歳)1例にデフィブロチドナトリウム6.25mg/kgを2時間かけて単回静脈内投与したとき、Cmaxは17.5μg/mL、tmaxは2.0hr、t1/2は2.8hr、AUC0-∞は69.3μg·hr/mLであった8)。
8) 造血幹細胞移植後の肝中心静脈閉塞症患者における薬物動態(承認年月日:2019年6月18日、CTD 2.7.6.5.5)
- 【承認された用法及び用量】
- 通常、デフィブロチドナトリウムとして1回6.25mg/kgを1日4回、2時間かけて静脈内投与する。
- 【特定の背景を有する患者に関する注意】
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- 9.2.1 重度の腎機能障害患者
- 血中濃度が上昇するおそれがある。
- 9.7 小児等
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性腺に対する影響を考慮すること。幼若ラットを用いた毒性試験において、臨床曝露量の0.54倍に相当する曝露量で陰茎亀頭包皮分泌腺開裂時期の遅延が認められており、雄の性成熟の遅延が示唆されている。
新生児、低出生体重児は臨床試験には組み入れられていない。