特性
- フィンテプラ®は、a)セロトニン放出作用、b)5-HT1D、5-HT2A及び5-HT2C受容体に対する作動性作用、c)シグマ-1受容体に対する正のモジュレーターとしての作用を介して、Dravet症候群及びLennox-Gastaut症候群の発作減少に寄与すると考えられる治療薬です。
- フィンテプラ®は、Dravet症候群患者の痙攣発作回数をプラセボ投与に比べて統計学的に有意に減少させ(主要評価項目)、無発作期間を延長しました(副次評価項目)。
[主要評価項目]漸増+維持期の平均痙攣発作回数(28日間あたり)のベースラインからの変化
結果:フェンフルラミン0.7mg/kg/日群とプラセボ群との差-64.8%(95%信頼区間-74.2,-51.9)、p<0.0001、ANCOVAモデル**投与群及び年齢グループ(6歳未満、6歳以上)を因子、ベースラインの痙攣発作回数の対数換算値を共変量、漸増+維持期の痙攣発作回数の対数換算値を反応変数とした。
[副次評価項目]漸増+維持期の痙攣発作の最長無発作期間
結果:最長無発作期間の日数(中央値)は、プラセボ群10.0日に対して、フェンフルラミン0.7mg/kg/日群30.0日(p<0.0001)、0.2mg/kg/日群18.5日(p=0.0002、Wilcoxon順位和検定) - フィンテプラ®は、Lennox-Gastaut症候群患者の転倒発作回数をプラセボ投与に比べて統計学的に有意に減少させ(主要評価項目)、転倒発作回数がベースラインから50%以上減少した患者はプラセボ投与に比べて統計学的に有意に高い割合でした(副次評価項目)。
[主要評価項目]漸増+維持期の転倒発作回数(28日間あたり)のベースラインからの変化率
結果:フェンフルラミン0.7mg/kg/日群とプラセボ群との差-19.9%(95%信頼区間-31.02, -8.74)、Hodges-Lehmann(HL)法を用いて推定[副次評価項目]漸増+維持期の転倒発作回数がベースラインから50%以上減少した患者割合
結果:プラセボ群10.3%に対してフェンフルラミン0.7mg/kg/日群25.3%(p=0.0150、ロジスティック回帰モデル)、0.2mg/kg/日群28.1% - フィンテプラ®の重大な副作用は心臓弁膜症(頻度不明)、肺動脈性肺高血圧症(頻度不明)及びセロトニン症候群(頻度不明)であり、主な副作用は、疲労、食欲減退及び傾眠が10%以上、下痢、体重減少、心エコー像異常†、嗜眠及び痙攣発作が5%以上10%未満でした。
†病的な逆流所見ではない - フィンテプラ®をスチリペントールと併用した時、スチリペントールにより代謝酵素が阻害されるため、フィンテプラ®の血漿中濃度が上昇します。
- フィンテプラ®を投与した時の、フェンフルラミン及びその活性代謝物(ノルフェンフルラミン)の薬物動態パラメータに対する食事の影響は認められませんでした。
【6. 用法及び用量】
〈Dravet症候群〉
-
(1)スチリペントールを併用する場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。 -
(2)スチリペントールを併用しない場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。 -
〈Lennox-Gastaut症候群〉
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。
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