薬物動態
血漿中濃度
1.健康成人における薬物動態(一部外国人データを含む)
単回投与15)
15)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):日本人及び白人健康成人を対象とした薬物動態試験(1803試験)
スチリペントール(STP)/クロバザム(CLB)併用及び非併用下でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を投与したときのフェンフルラミンの血漿中薬物濃度推移及び薬物動態パラメータを下記に示した。
健康成人における白人及び日本人での
フェンフルラミン(0.35mg/kg)単回経口投与後の平均フェンフルラミン血漿中濃度推移


STP:スチリペントール、CLB:クロバザム
フェンフルラミンを単独投与したときのフェンフルラミンの薬物動態パラメータ
人種 | Cmaxa) (ng/mL) |
Tmaxb) (hr) |
AUC0-infc) (ng・hr/mL) |
t1/2c) (hr) |
---|---|---|---|---|
白人 (n=16) |
25.7 (18.4) |
2.75 (1.50, 6.00) |
618.6 (38.2) |
20.04 (26.0) |
日本人 (n=19) |
26.1 (13.6) |
2.50 (1.50, 9.00) |
594.6 (29.3) |
18.55 (21.9) |
GMRd) (90%CI) |
0.98 (0.90, 1.07) |
― | 1.04 (0.86, 1.26) |
― |
a)幾何平均値(CV:変動係数 %)、b)中央値(最小値, 最大値)、c)幾何平均値(CV%)[日本人17例]、d)幾何平均値の比、CI:信頼区間
フェンフルラミンをSTP/CLBと併用投与したときのフェンフルラミンの薬物動態パラメータ
人種 | Cmaxa) (ng/mL) |
Tmaxb) (hr) |
AUC0-infc) (ng・hr/mL) |
t1/2c) (hr) |
---|---|---|---|---|
白人 (n=15) |
34.2 (18.5) |
4.00 (1.50, 9.05) |
1544 (37.2) |
35.22 (43.9) |
日本人 (n=16) |
33.0 (10.5) |
2.99 (1.50, 6.03) |
1302 (21.9) |
30.37 (22.3) |
GMRd) (90%CI) |
1.04 (0.95, 1.13) |
― | 1.19 (0.99, 1.42) |
― |
a)幾何平均値(CV%)、b)中央値(最小値, 最大値)、c)幾何平均値(CV%)[白人14例]、d)幾何平均値の比、CI:信頼区間
反復投与16)
16)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
健康成人における反復投与薬物動態(1603試験)
健康成人(18~55歳)にフェンフルラミンを1日2回反復投与した後の、Day 7の血漿中フェンフルラミン濃度推移を下記に示した。
フェンフルラミン13mg及び52mg反復投与後の
血漿中フェンフルラミン濃度推移(Day 7、平均値±標準偏差、n=59~60)

フェンフルラミンを反復投与したときのフェンフルラミンの薬物動態パラメータ(Day 7)
投与群a) | Cmax, ssb) (ng/mL) |
Tmax, ssc) (hr) |
AUCtaud) (ng・hr/mL) |
---|---|---|---|
フェンフルラミン 13mg投与群(n=59) |
44.8 (26.0) |
5.51 (3.00, 8.01) |
478.2 (26.8) |
フェンフルラミン 52mg投与群(n=60) |
233.7 (31.7) |
4.00 (2.00, 8.00) |
2493 (33.1) |
a)1日2回を6日間投与し7日目の朝に単回投与した、b)定常状態のCmax[幾何平均値(CV%)]、c)定常状態のTmax[中央値(最小値, 最大値)]、d)定常状態での投与間隔におけるAUC[幾何平均値(CV%)]
【6. 用法及び用量】
〈Dravet症候群〉
-
(1)スチリペントールを併用する場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。 -
(2)スチリペントールを併用しない場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。
〈Lennox-Gastaut症候群〉
- 通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。
2.Dravet症候群患者の⾎漿中濃度(反復投与)(外国⼈データ)17〜19)
- 17)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):Dravet症候群患者における母集団薬物動態モデルの検討
- 18)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):薬物動態を含む第Ⅲ相臨床試験(試験3)
- 19)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):薬物動態を含む第Ⅲ相臨床試験(試験2コホート2)
2~18歳の小児及び若年成人Dravet症候群患者に補助療法としてフェンフルラミン0.2mg/kg/日又は0.7mg/kg/日を経口投与した試験(試験3)と、STPの投与を受けている小児及び若年成人Dravet症候群患者に補助療法としてフェンフルラミン0.4mg/kg/日を経口投与した試験(試験2コホート2)におけるフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンのPKパラメータについて母集団PKモデルを用いて推定した。
フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの定常状態における最高血漿中濃度到達時間(Tmax)は投与後3~5時間であった。
試験3から事後推定した母集団PK曝露量を用いて算出したところ、フェンフルラミンを比例用量(0.2mg/kg/日又は0.7mg/kg/日)で投与したときの曝露量の比は3.7であった。
フェンフルラミンの定常状態におけるCmax及びAUC0-24の幾何平均値(CV%)は、試験3の0.7mg/kg/日投与群で64.5ng/mL(36.6%)及び1290ng・hr/mL(42.6%)、試験2コホート2の0.4mg/kg/日投与群で146.0ng/mL(71.2%)及び3150ng・hr/mL(80.3%)であった。
【6. 用法及び用量】(抜粋)
〈Dravet症候群〉
-
(1)スチリペントールを併用する場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。 -
(2)スチリペントールを併用しない場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。
- 【16.薬物動態 16.1 ⾎中濃度 16.1.3 Dravet症候群患者での反復投与】
-
Dravet症候群患者(2~18歳)を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(試験3)及び海外第Ⅲ相試験(試験2コホート2)等から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)若しくはスチリペントール併用でフェンフルラミンとして0.4mg/kg/日(最大17mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表3に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した。(外国人データ)
- 表3:Dravet症候群患者における定常状態でのフェンフルラミン薬物動態パラメータの推定値(試験3及び試験2コホート2)
-
試験名 STP 用量 Cmax, ss
(ng/mL)AUC0-24, ss
(ng・hr/mL)CL/F
(L/h)Vss/F
(L)試験3 非併用 0.2mg/kg/日
[N=45]17.4
(32.3)348
(37.1)15.2
(37.3)371
(45.0)0.7mg/kg/日
[N=44]64.5
(36.6)1290
(42.6)14.2
(41.2)357
(49.1)試験2
コホート2併用 0.4mg/kg/日
[N=43]146
(71.2)3150
(80.3)1.51
(141)331
(46.8)
幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示
3.Lennox-Gastaut症候群患者の⾎漿中濃度(反復投与)(外国⼈データ)20)
- 20) 日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):Lennox-Gastaut症候群患者における反復投与薬物動態
2~35歳の小児及び成人Lennox-Gastaut症候群患者にフェンフルラミン0.2mg/kg/日又は0.7mg/kg/日を経口投与した試験(1601試験パート1コホートA)におけるフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンのPKパラメータについて母集団PKモデルを用いて推定した。
フェンフルラミンの定常状態におけるCmax及びAUC0-24の幾何平均値(CV%)は、0.7mg/kg/日投与群で44.8ng/mL(47.0%)及び933ng・hr/mL(52.1%)、0.2mg/kg/日投与群で11.9ng/mL(56.1%)及び246ng・hr/mL(63.0%)であり、フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加が認められた。
【6. 用法及び用量】(抜粋)
〈Lennox-Gastaut症候群〉
- 通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。
- 【16. 薬物動態 16.1 血中濃度 16.1.4 Lennox-Gastaut症候群患者での反復投与】
-
Lennox-Gastaut症候群患者(2~35歳)を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(1601試験パート1コホートA)から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表4に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した(外国人データ)。
- 表4:Lennox-Gastaut症候群患者における定常状態でのフェンフルラミン薬物動態パラメータの推定値(1601試験パート1コホートA)
-
試験名 STP 用量 Cmax, ss
(ng/mL)AUC0-24, ss
(ng・hr/mL)CL/F
(L/h)Vss/F
(L)1601試験
パート1
コホートA非併用 0.2mg/kg/日
[N=84]11.9
(56.1)246
(63.0)25.2
(57.8)555
(54.8)0.7mg/kg/日
[N=80]44.8
(47.0)933
(52.1)20.9
(55.6)511
(53.3)
幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示
吸収(外国人データ)21)
21)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
薬物相互作用及び食事の影響(1505試験)
フェンフルラミンの絶対的バイオアベイラビリティは68~83%であった。
健康成人14例を対象に、空腹時及び食後にフェンフルラミン単回投与試験を行ったところ、食事はフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンのCmax、Tmax及びAUCに影響を及ぼさなかった。
分布(in vitro)22)
22)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
In vitroにおける蛋白結合に関する検討
血漿タンパク結合率
フェンフルラミンのin vitroでのヒト血漿タンパク結合率の平均値は、10ng/mLで44.8%、100ng/mLで50.1%、ノルフェンフルラミンのin vitroでのヒト血漿タンパク結合率の平均値は、10ng/mLで49.7%、100ng/mLで48.0%であった。したがって、フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物濃度は、ヒト血漿タンパク結合率に影響を及ぼさなかった。
代謝(in vitro、ヒト)23, 24)
23)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
In vitroにおける遺伝子組み換え酵素に関する検討
24)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
In vitroにおけるCYP表現型別の代謝に関する検討
フェンフルラミンの75%以上は、主にCYP1A2、CYP2B6及びCYP2D6により、ノルフェンフルラミンに代謝された。ノルフェンフルラミンは脱アミノ化及び酸化により不活性代謝物に代謝した(in vitro)。
健康成人にフェンフルラミンを0.9mg/kgの用量で経口投与したところ、4種類の代謝物及び未変化体のフェンフルラミンが尿中から回収された(外国人データ)。
ノルフェンフルラミンは、酸化的に脱アミノ化されてケトン体になり、さらに酸化されてヒドロキシケトン体及びジオール体に変換されると推定された。
フェンフルラミンの推定代謝経路

【6. 用法及び用量】
〈Dravet症候群〉
-
(1)スチリペントールを併用する場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。 -
(2)スチリペントールを併用しない場合
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。
〈Lennox-Gastaut症候群〉
- 通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。
排泄(ヒト)(外国人データ)25〜27)
- 25)Marchant NC, et al., Xenobiotica. 1992; 22: 1251-66
- 26)Bruce RB, et al., J Pharm Sci. 1968; 57: 1173-6
- 27)Beckett AH, et al., J Pharm Pharmacol. 1967; 19(Suppl): 42S-9S
健康成人に経⼝投与したフェンフルラミンの⼤部分(投与量の90%を超える)は、フェンフルラミン、ノルフェンフルラミン及びその他の代謝物として尿中に排泄され、尿中排泄されたフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの割合は投与量に対して25%未満であった。糞中には5%未満が排泄された。
特定の背景を有する患者
1.腎機能障害患者(外国⼈データ)28)
28)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):腎機能障害患者における薬物動態の検討(1902試験)
フェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態について、重度の腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)及び健康成人(eGFRが90mL/min/1.73m2を超える)を対象に試験した。
フェンフルラミンのCmax及びAUC0-infの幾何平均値の⽐(重度の腎機能障害患者/健康成人)(90%信頼区間)は1.20(0.92,1.58)及び1.88(1.29,2.74)であった。また、ノルフェンフルラミンのCmax及びAUC0-infの幾何平均値の⽐(重度の腎機能障害患者/健康成人)(90%信頼区間)は0.79(0.61,1.03)及び1.13(0.84,1.54)であった。
2.肝機能障害患者(外国⼈データ)29)
29)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):肝機能障害患者における薬物動態の検討(1903試験)
軽度、中等度又は重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A、B又はC)におけるフェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態を比較した試験では、フェンフルラミンのAUC0-tの幾何平均値の比(90%信頼区間)は、正常な健康成人群と比べて、軽度の肝機能障害患者は1.95(1.36,2.80)、中等度の肝機能障害患者は2.13(1.49,3.07)、重度の肝機能障害患者は2.85(1.95,4.17)であった。フェンフルラミンのCmaxの幾何平均値の比(90%信頼区間)は、軽度1.19(0.93,1.51)、中等度1.16(0.91,1.47)、重度1.29(1.00,1.66)であった。ノルフェンフルラミンでは、AUC0-tとCmaxの幾何平均値の比(90%信頼区間)は軽度1.18(0.89,1.56)~重度0.89(0.66,1.20)及び軽度0.79(0.57,1.08)~重度0.55(0.39,0.76)であった。
薬物相互作用(ヒト)
1.STP及びCLB併用時及び非併用時のフェンフルラミンへの影響15)
15)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):日本人及び白人健康成人を対象とした薬物動態試験(1803試験)
フェンフルラミン単回単独投与(0.35mg/kg)並びに、STP及びCLBの血漿中濃度が定常状態に達した後でフェンフルラミンを単回併用投与(0.35mg/kg)したときの、フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物動態について、白人及び日本人健康成人を対象に評価した。STP及びCLBを併用又は非併用下でのフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量は、白人及び日本人ともに同様であった。本剤単独投与時と、STP及びCLB併用下のフェンフルラミンAUC0-infは、白人で618.6ng・hr/mL及び1544ng・hr/mLであり、日本人で594.6ng・hr/mL及び1302ng・hr/mLであった。またノルフェンフルラミンAUC0-infは、白人で577.3ng・hr/mL及び254.5ng・hr/mLであり、日本人で690.2ng・hr/mL及び400.7ng・hr/mLであった。
2.CYP1A2又はCYP2B6誘導薬の影響(外国人データ)30)
30)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
健康被験者を対象とした薬物動態試験(1904試験)
健康成人にリファンピシン(CYP1A2及びCYP2B6誘導薬)の血漿中濃度が定常状態(1日1回600mg)に達した後でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を単回併用投与したときと、単回単独投与したときのフェンフルラミンのCmax及びAUC0-infの幾何平均値の比(併用/単独)(90%信頼区間)は、0.596(0.555,0.638)及び0.419(0.387,0.454)、ノルフェンフルラミンでは1.13(1.05,1.21)及び0.493(0.463,0.525)であった。
3.その他の薬剤(外国人データ)
-
①フルボキサミン(CYP1A2阻害薬)の影響30)
30)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
健康被験者を対象とした薬物動態試験(1904試験)
健康成人にフルボキサミン(CYP1A2阻害薬)の血漿中濃度が定常状態(1日1回50mg)に達した後でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を単回併用投与したときと、単回単独投与したときのフェンフルラミンのCmax及びAUC0-infの幾何平均値の比(併用/単剤)(90%信頼区間)は、1.22(1.091.37)及び2.02(1.30,2.54)、ノルフェンフルラミンでは0.556(0.462,0.669)及び0.778(0.701,0.863)であった。
-
②パロキセチン(CYP2D6阻害薬)の影響30)
30)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
健康被験者を対象とした薬物動態試験(1904試験)
健康成人にパロキセチン(CYP2D6阻害薬)の血漿中濃度が定常状態(1日1回30mg)に達した後でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を単回併用投与したときと、単回単独投与したときのフェンフルラミンのCmax及びAUC0-infの幾何平均値の比(併用/単剤)(90%信頼区間)は、1.13(1.07,1.19)及び1.81(1.612.04)、ノルフェンフルラミンでは0.708(0.650, 0.771)及び0.866(0.797, 0.942)であった。
-
③本剤の併用薬への影響21)
21)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
薬物相互作用及び食事の影響(1505試験)
健康成人に対するフェンフルラミン0.7mg/kg単回投与とSTP、CLB及びVPAとの単回併用投与は、STP、CLB及びVPAの単独投与と比較して、STPの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、CLB、ノルクロバザム(N-脱メチル代謝物)及びVPAの薬物動態にも影響を及ぼさなかった。
STP併用と非併用下における本剤単回経口投与時のフェンフルラミン薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ | フェンフルラミン0.7mg/kg | フェンフルラミン0.7mg/kg +3500mg STP、20mgCLB、25mg/kg VPA |
||
---|---|---|---|---|
n数 | 値 | n数 | 値 | |
Tmaxa) (hr) |
19 | 3.0 (2.0, 12.0) |
24 | 3.0 (1.0, 9.0) |
Cmaxb) (ng/mL) |
19 | 61.9 (14.1) |
24 | 74.3 (20.2) |
AUC0-tb) (ng・hr/mL) |
19 | 1600 (29.7) |
24 | 2570 (33.6) |
AUC0-infb) (ng・hr/mL) |
17 | 1660 (28.9) |
12 | 2310 (35.8) |
t1/2b) (hr) |
17 | 19.8 (16.1) |
12 | 22.3 (17.3) |
GMRc) (90%CI)Cmax p値d) |
― | ― | 19 | 118.1 (109.4, 127.5) 0.002 |
GMRc) (90%CI)AUC0-t p値d) |
― | ― | 19 | 166.2 (152.0, 181.7) <0.001 |
a)中央値(最小値, 最大値)、b)幾何平均値(変動係数%)、c)幾何平均値の比(STPレジメン/フェンフルラミン)、d)レジメン間に差がないとする帰無仮説に対するp値、CI:信頼区間
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