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安全性薬理試験及び毒性試験

安全性薬理試験

1.心血管系への影響(ヒト)(外国人データ)49)

49)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
安全性薬理試験

QT/QTc評価(TQT)試験で、QTcFに及ぼす、健康成人を対象にフェンフルラミンを治療量(26mg/日)及び治療量を超える用量(104mg/日)で反復経口投与したときのフェンフルラミンの影響を評価した。試験結果から、治療量及び治療量を超える用量の反復投与によるQTcFの延長は認められなかった。また、フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量とQTcFとの間の関連も認められなかった。

2.体重変化(ヒト)49)

49)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
安全性薬理試験

日本人を含めた国際共同第Ⅲ相臨床試験(試験3)で体重がベースラインの7%以上減少した日本人患者は、フェンフルラミン0.7mg/kg/日群で6例中2例、体重がベースラインの7%以上増加した日本人患者はプラセボ群で5例中1例であった。
国内第Ⅲ相非盲検継続試験(1503試験)でベースライン後の来院時に体重がベースラインから7%以上変化した患者は13例中5例(38.5%)であった。
全体として、非盲検継続投与期の体重の変化率は−11.73%(体重減少)~9.52%(体重増加)の範囲であった。体重がベースラインの7%以上増加した患者は2例(15.4%)、ベースラインの7%以上減少した患者は3例(23.1%)であった。中間データカットオフ前の非盲検継続試験期間の最終来院時点で体重減少は未回復であった。

【8.重要な基本的注意】 (抜粋)

8.1

本剤の有効成分であるフェンフルラミンの投与において、心臓弁膜症及び肺動脈性肺高血圧症との関連性が報告されている。循環器を専門とする医師との連携のもと、以下の検査等を行うこと。[電子添文 1.、8.2、9.1.1、11.1.1、11.1.2 参照]

8.1.1

本剤の投与開始前は、心エコー検査及び十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、心電図等)により、心疾患の有無を確認すること。

8.1.2

本剤の投与期間中も、心エコー検査及び十分な観察(症状、聴診等の身体所見、胸部X線、心電図等)を定期的に行うこと。

8.2

心エコー検査で心臓弁膜の異常が認められた場合、追加の心エコー検査を実施し、異常が持続していないかを評価すること。心エコー検査で心臓弁膜症又は肺動脈性肺高血圧症を示唆する所見が認められた場合は、本剤の投与開始又は投与継続のベネフィットとリスクを考慮し、投与の可否を慎重に判断すること。[電子添文 1.、8.1、9.1.1、11.1.1、11.1.2 参照]

8.3

食欲減退があらわれることがあるので、あらかじめ患者及びその家族に十分に説明し、必要に応じて医師の診察を受けるよう、指導すること。また、体重減少があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に体重計測を実施するなど、患者の状態を慎重に観察し、体重の減少が認められた場合には、投与量の減量を検討すること。

3.中枢神経系・心血管系・呼吸器系・消化管及び泌尿生殖器系に及ぼす影響49)

49)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
安全性薬理試験

①中枢神経系に及ぼす影響(ラット、ヒト)

試験項目 動物種/系統 投与量・投与方法 結果
機能観察総合評価

神経行動学的評価
(驚愕反射、
自発運動量、
学習・記憶)
SDラット
(雄雌各n=10/群)
0、3.0、7.8、17.3mg/kg/日
10週間経口投与
全群:体温低下
全群(雄):自発運動量の低下
17.3mg/kg/日群(雄):
立ち上がり行動回数の低下
7.8及び17.3mg/kg/日群(雌雄):
学習及び記憶のパフォーマンスにおけるエラー数の増加(水迷路試験)
学習・記憶 ヒト
小児(知能指数≦84、5~14歳、n=30)
1、1.5、2mg/kg/日
経口投与
遅延見本合わせ試験:影響なし

②心血管系に及ぼす影響(イヌ)

試験項目 動物種/系統 投与量・投与方法 結果
血圧、心拍出量、
全末梢血管抵抗、
肺末梢血管抵抗、
拍出量、心拍数、
右心房圧、
血液ガス
イヌ/ビーグル
(雌雄各n=3/群)
10mg/kg/日を2日間投与後、2mg/kg/日増量、最大20mg/kg/日13週間経口投与 雄:肺動脈圧の減少
雌:変化なし
心電図、
頸動脈血圧
イヌ/雑種
(雌雄・n数不明)
1、2、4、8mg/kg単回、
又は2mg/kg
反復静脈内投与(8回)

5、10mg/kg
単回経口投与
1、2、4mg/kg単回群:動脈圧の短時間の降圧応答、その後の長時間の大きな昇圧応答の二相性の変化
2mg/kg×8回反復群:降圧期への影響なし

5mg/kg単回群:血圧変化なし
10mg/kg単回群:昇圧応答の増加
動脈圧他 覚醒イヌ
(系統・雌雄・n数不明)
4mg/kg静脈内投与 動脈圧が60分間で平均28%上昇
心電図他 イヌ/ビーグル
(雌雄各n=4、回復性試験各n=2)
0、2.2、4.3、8.6mg/kg/日

17.3/13.0、25.9/17.3、43.2/21.6mg/kg/日*
43週間経口投与
+28日間回復性試験
心電図パラメータ変化なし

*投与量(mg/kg/日)

投与群 1日目 2-5日目 6-14日目 15-21日目 22-28日目 29日目以降
17.3/13.0mg/kg/日群 17.3 0 8.6 13.0 13.0 13.0
25.9/17.3mg/kg/日群 25.9 0 8.6 13.0 17.3 17.3
43.2/21.6mg/kg/日群 43.2 0 8.6 13.0 17.3 21.6

③呼吸器系に及ぼす影響

試験項目 動物種/系統 投与量・投与方法 結果
呼吸数等 イヌ/ビーグル
(雌雄各n=4、回復性試験 n=2)
0、2.2、4.3、8.6mg/kg/日

17.3/13.0、25.9/17.3、43.2/21.6mg/kg/日*
43週間経口投与
+28日間回復性試験
影響なし
呼吸数等 イヌ
(系統・雌雄・n数不明)
1~10mg/kg
単回静脈内投与

5~10mg/kg
単回経口投与
影響なし
呼吸数等 Wistarラット
(雄n=10/群)
フェンフルラミン(d体)
5mg/kg
単回腹腔内投与
フェンフルラミン(d体)は呼吸数を減少させ、1回換気量を増加させたが、分時換気量に影響なし

*投与量(mg/kg/日)

投与群 1日目 2-5日目 6-14日目 15-21日目 22-28日目 29日目以降
17.3/13.0mg/kg/日群 17.3 0 8.6 13.0 13.0 13.0
25.9/17.3mg/kg/日群 25.9 0 8.6 13.0 17.3 17.3
43.2/21.6mg/kg/日群 43.2 0 8.6 13.0 17.3 21.6

④消化管及び泌尿生殖器系に及ぼす影響

試験項目 動物種/系統 投与量・投与方法 結果
消化器系、
泌尿器系への作用
イヌ
(系統・雌雄・n数不明)
0.9~8.6mg/kg
単回静脈内投与

4.3~8.6mg/kg
単回経口投与
影響なし

毒性試験

1.単回投与毒性試験(ラット、イヌ)50)

50)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
単回投与毒性試験

本剤を用いた単回投与毒性試験は実施せず、ラット及びイヌを用いた3日間反復経口投与(1日1回)による薬物動態試験、並びにイヌを用いた43週間反復経口投与毒性試験において、本剤の急性毒性及び概略の致死量を評価した。

動物種 投与方法 投与量 毒性用量 結果
SDラット
(n=36)
1日1回3日間
経口投与
17.3mg/kg/日 17.3mg/kg超 立毛、被毛の赤色汚れ(鼻口部、眼瞼、眼窩周囲部)、眼漏、黄変変色・湿気(泌尿生殖器領域)
イヌ/ビーグル
(雄n=6)
1日1回3日間
経口投与
17.3mg/kg

8.6mg/kg/日に減量
17.3mg/kg超 過剰な舐め行動、散瞳、凝視、嘔吐、啼鳴の頻度上昇等

n=1に赤色眼、啼鳴の頻度上昇
イヌ/ビーグル
(雌雄各n=4-6)
経口投与
(反復投与試験の
初回投与データ)
0、2.2、4.3、8.6、17.3、25.9、43.2mg/kg 43.2mg/kg超 4.3mg/kg以上の投与群:
活動性低下
8.6mg/kg以上の投与群:
後肢開脚、啼鳴
17.3mg/kg以上の投与群:
痙攣(非持続性)
25.9mg/kg以上の投与群:
振戦、反応性亢進
43.2mg/kg以上の投与群:
円背位

2.反復投与毒性試験(ラット、イヌ)51)

51)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
反復投与毒性試験

動物種/系統 投与方法 投与量 無毒性量 結果
(毒性と考えられる所見のみ記載)
ラット/SD
(雌雄各n=15)
13週間
経口投与
0、3.0、4.3、6.9、11.2、17.3mg/kg/日 17.3mg/kg/日 本剤の毒性に起因する所見はみられなかった。
ラット/SD
(雌雄各n=15、
回復性試験n=5)
26週間
経口投与
+28日間
回復性試験
0、4.3、8.6、17.3、25.9mg/kg/日 8.6mg/kg/日 17.3mg/kg/日以上:平均体重、体重増加量及び摂餌量の減少。
25.9mg/kg/日:肺胞マクロファージの凝集(肺胞腔の大部分)と炎症細胞の浸潤。
イヌ/ビーグル
(雌雄各n=4、
回復性試験n=2)
43週間
経口投与
+28日間
回復性試験
0、2.2、4.3、8.6mg/kg/日

17.3/13.0、25.9/17.3、43.2/21.6mg/kg/日*
8.6mg/kg/日 17.3/13.0mg/kg/日以上:外観痩身化、痙攣(初回投与後のみ)が生じ、回復期間終了までに完全には消失しなかった。
43.2/21.6mg/kg/日:平均体重の減少。

*投与量(mg/kg/日)

投与群 1日目 2-5日目 6-14日目 15-21日目 22-28日目 29日目以降
17.3/13.0mg/kg/日群 17.3 0 8.6 13.0 13.0 13.0
25.9/17.3mg/kg/日群 25.9 0 8.6 13.0 17.3 17.3
43.2/21.6mg/kg/日群 43.2 0 8.6 13.0 17.3 21.6

3.遺伝毒性試験52)

52)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
遺伝毒性試験

  1. ①細菌を用いた復帰突然変異試験(in vitro
    ネズミチフス菌株TA98、TA100、TA1535及びTA1537、並びに大腸菌株WP2uvrAを用い、代謝活性化系の存在下及び非存在下で変異原性の評価を行った結果、フェンフルラミンは変異原性を示さなかった。
  2. ②ラット骨髄における小核試験及び肝臓を用いたコメットアッセイのコンビネーション試験(in vivo
    フェンフルラミンをSDラットに0(溶媒)、15.1、30.2及び60.5mg/kgの用量で強制経口投与した。60.5mg/kg/日は用量設定試験から最大耐量と判断した。その結果、フェンフルラミンは染色体損傷又はDNA損傷を誘発しなかった。

4.がん原性試験(マウス、ラット)53)

53)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
がん原性試験

  1. ①マウスを用いた試験(短期試験)
    CByB6F1/Tg rasH2ヘミ接合型(トランスジェニック)マウスに51.8mg/kg/日までの用量で6ヵ月間投与した試験(5群、雌雄各n=25/群)では、いずれの投与量でもフェンフルラミン投与に関連する発がん性は認められなかった。
    投与量51.8mg/kg/日での雌雄平均化したAUC0-tは、フェンフルラミンについてはヒト曝露量(0.7mg/kg/日投与時)の約17倍、ノルフェンフルラミンについては約23倍であった。同様に、投与量51.8mg/kg/日での雌雄平均化したCmaxは、フェンフルラミンについてはヒト曝露量(0.7mg/kg/日投与時)の約38倍、ノルフェンフルラミンについては約28倍であった。
  2. ②ラットを用いた試験(長期試験)
    SDラットに6.9mg/kg/日までの用量で2年間投与した試験(4群、雌雄各n=60/群)において、いずれの投与量でもフェンフルラミン投与に関連する発がん性は認められなかった。
    この試験における高用量6.9mg/kg/日での雌雄平均化したAUC0-tは、フェンフルラミンについてヒト曝露量(0.7mg/kg/日投与時)は約5倍、ノルフェンフルラミンについては約11倍であった。同様に、高用量6.9mg/kg/日での雌雄平均化したCmaxは、フェンフルラミンについてはヒト曝露量(0.7mg/kg/日投与時)の約7倍、ノルフェンフルラミンについては約14倍であった。

5.生殖発生毒性試験54)

54)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
生殖発生毒性試験

  1. ①生殖発生毒性試験
    • 1-1:受胎能及び初期胚発生試験(ラット)
      SDラットに1日1回、0~17.3mg/kg/日フェンフルラミンを経口投与したところ、17.3mg/kg/日で受胎率の低下が認められたが、雄では不妊との直接的な関連は認められなかった。
      雌でも子宮又は卵巣のその他の変化はみられず、胎盤又は性周期に対するフェンフルラミンの影響は認められなかった。
      なお、生存胚及び着床数の減少、並びに着床前胚損失率及び着床後胚損失率の増加は、交配前期間及び妊娠初期双方の大幅な体重減少として実質的な母体毒性を伴う用量で認められた。
      当試験の無毒性量は雄の交配及び受胎能に対する無毒性量は6.9mg/kg/日、雌の交配、受胎能、初期胚発生に対する無毒性量は3.0mg/kg/日であった。
    • 1-2:胚・胎児発生試験(ラット、ウサギ)
      SDラット母動物の妊娠6~17日に1日1回フェンフルラミンを経口投与し、肺・胎児発生に関する試験を行った。SDラットの母体毒性は、フェンフルラミン8.6mg/kg/日以上で摂餌量減少及び体重増加減少又は体重減少が認められた。発生毒性は、フェンフルラミン34.6mg/kg/日投与で奇形の増加が認められ、胎児体重の減少、後肢回転異常及び口蓋裂の発生率上昇と関連した。
      ラットの試験では母動物及び胎児に対する無毒性量は8.6mg/kg/日であった。
      NZWウサギ母動物の妊娠7~19日に1日1回フェンフルラミンを経口投与し、肺・胎児発生に関する試験を行った。NZWウサギの母体毒性は、散瞳がフェンフルラミン8.6mg/kg/日(ウサギ3匹に16回)及び13.0mg/kg/日(ウサギ12匹に40回)投与で認められ、呼吸数増加が13.0mg/kg/日投与でのみ認められた。母動物の摂餌量及び体重はすべての用量(4.3~13.0mg/kg/日)で減少した。発生毒性は、すべての投与量で着床後胚損失率及び吸収胚の増加が認められた。
      ウサギの試験では、母動物に対する無毒性量は13.0mg/kg/日と推定されたが、再評価により母動物に対する無毒性量は4.3mg/kg/日未満が推奨された。
    • 1-3:出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験(ラット)
      SDラット母動物の妊娠6日~分娩後20日又は妊娠24日に1日1回フェンフルラミンを経口投与し、出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験を行った。SDラット母動物の一般毒性は、フェンフルラミン34.6mg/kg/日群の妊娠期間及び授乳期間中に認められた。体重の減少は、妊娠期間中すべての用量で認められた。
      出生児毒性は、分娩後4日までにフェンフルラミン34.6mg/kg/日群のすべての出生児が死亡した。出生児の平面正向反射は4.3及び8.6mg/kg/日投与、走地性は8.6mg/kg/日投与でフェンフルラミンによる影響を受けた。分娩後3日から7日で平面正向反射の基準を達成した出生児の割合が減少したが、分娩後9日以降では対照群と同様であった。負の走地性の基準を達成した出生児の割合減少は分娩後9日にのみ認められたが、その後は対照群と同様であった。
  2. ②幼若動物を用いた毒性試験(ラット)
    生後7日目の幼若SDラットに、生後76日目までフェンフルラミンを経口投与後、4週間の回復性試験を行った。投与期間中に認められた変化は、7.8及び17.3mg/kg/日群で投与期間早期に中枢神経系に関連した一般状態所見の発現率増加(振戦、協調運動障害、歩行異常、立毛、脱水、反応性亢進、過敏症、被毛の身づくろい消失、活動性低下)、7.8及び17.3mg/kg/日群で摂餌量及び体重増加量の低値であった。回復試験後、フェンフルラミン投与に関連した行動変化は消失し、回復性が認められた。また、性成熟に影響は認められず、性周期、交配及び受胎率又は子宮及び卵巣パラメータへの影響は認められなかった。
    幼若ラットの試験では、無毒性量は7.8mg/kg/日と推定された。

6.局所刺激性試験(ラット、イヌ)55)

55)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
局所刺激性試験

フェンフルラミンの経口/胃腸管刺激は、ラット及びイヌを用いた反復投与毒性試験で評価しており、ラット及びイヌを用いた13、26及び43週間経口投与毒性試験又はマウス及びラットを用いたがん原性試験では、投与に関連した肉眼的又は顕微鏡的に病理学的所見は認められなかった。GLPに適合した幼若ラットを用いた毒性試験でも、経口/胃腸管の局所有害作用のエビデンスは認められなかった。

7.その他の毒性試験

  1. ①免疫毒性56)

    56)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):
    免疫毒性試験

    げっ歯類及び非げっ歯類の動物にフェンフルラミンを反復経口投与したところ、投与に関連する免疫毒性を示すエビデンスは認められなかった。

  2. ②依存性57)

    57)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):依存性試験

    フェンフルラミンはアンフェタミン類似体であり、脳の皮質領域に分布するが、ドーパミン作動性活性がなく、機能観察総合評価及び自発運動量検査では自発運動を刺激しない。
    フェンフルラミンは条件付け場所嗜好性試験で強化因子として働かず、動物はフェンフルラミンを自己投与しない。さらに、フェンフルラミンの内受容性シグナルは、アンフェタミンやコカインなどの他の覚せい剤に当てはまらない。

  3. ③光毒性58)

    58)日本新薬株式会社 社内資料(承認時評価資料):光毒性試験

    フェンフルラミンは290~700nmの範囲の光を吸収しない。フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンのin vitroでのメラニン結合率(平均値±標準偏差)は5.5±2.0%及び12.0±6.0%であり、メラニン低結合の比較対照薬ピルフィニドは1.1±4.3%、中結合の比較対照薬8-メトキシソラレンは47.4±2.9%であった。フェンフルラミンの広範囲な臨床使用、in vitro試験でフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンは光反応性あるいは光毒性を示さなかった。

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