作用機序1)
「ガザイバの作用機序」動画
オビヌツズマブ(遺伝子組換え)は、マウス抗ヒトCD20モノクローナル抗体B-Ly1をヒト化し、さらにFab領域のフレキシビリティーに関与するエルボーヒンジ部ならびに糖鎖を改変して作製したヒト化抗CD20モノクローナル抗体で、タイプIIに分類されます。
CD20陽性の細胞株に対し選択的に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC:antibody-dependent cellmediated cytotoxicity)活性、抗体依存性細胞貪食(ADCP:antibody-dependent cell-mediated phagocytosis)活性のほか、直接的な細胞死の誘導活性等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられています。
ADCC活性、ADCP活性及び直接的な細胞死の誘導活性
ADCC活性:FcγRIIIaを発現している細胞(NK細胞、単球、マクロファージ)と抗体の相互作用を介して、腫瘍細胞死を誘導するパーフォリン及びグランザイムを放出させる。
ADCP活性:FcγRIIIaを発現している細胞(単球及びマクロファージ)ならびに、FcγRIIIbを発現している細胞(好中球)と抗体の相互作用を介して、腫瘍細胞の貪食をもたらす。
<参考>タイプI抗C20抗体とタイプII抗CD20抗体の特性2)
補体依存性細胞傷害(CDC)活性:タイプIは高く、タイプIIは低い。
ADCC活性:どちらも有する。
直接的な細胞死の誘導活性:タイプIは低く、タイプIIは高い。
1)Maloney DG: N Engl J Med 366: 2008(2012)[利益相反:本文献は、F. Hoffmann-La Roche社から資金提供を受けた著者が含まれる。]
2)Klein C, et al.: MAbs 5: 22(2013)[利益相反:本文献の著者には、Roche Glycart AG社、Roche Diagnostics GmbH社の社員が含まれる。
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