特性
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ジャイパーカは、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)に対して可逆的な非共有結合型の阻害作用を有する1,2)経口投与可能なBTK阻害剤です。
- 1)社内資料:ピルトブルチニブの薬理試験
- 2)Gomez EB, et al. Blood. 2023; 142: 62-72.
[利益相反:本研究はイーライリリー社の資金により行われ、著者は同社の社員である。]
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B細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国際共同第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(用量探索試験を含む:BRUIN-18001試験)の第Ⅱ相パート(第Ⅰ相パートの患者を含む※1)の疾患コホートにおいて、主要評価項目である奏効率(ORR)※2は、以下のとおりでした。
他のBTK阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)患者
(承認された効能又は効果の疾患群)・MCL患者※365例では、ORRは56.9%(95%CI:44.0~69.2)であり、完全奏効(CR)が20.0%、部分奏効(PR)が36.9%でした。(データカットオフ①)
・日本人MCL患者8例では、奏効例数(CR+PR)は4例(95%CI:15.7~84.3)であり、CR、PRそれぞれ2例でした。(データカットオフ③)
芽球様細胞性MCLのORRは、治験実施計画書・統計解析計画書で計画した解析ではありませんが、本邦での製造販売承認申請後に当局より求められて実施し、承認審査の過程で評価されましたので、ご紹介します。
・芽球様細胞性MCL患者※415例では、ORRは46.7%(95%CI:21.3~73.4)であり、CRが6.7%、PRが40.0%でした。(データカットオフ②)
- ※1 第Ⅰ相パートに登録し、第Ⅱ相パートの適格基準を満たした患者は、第Ⅱ相パートの有効性解析の対象とした。
- ※2 Lugano治療効果判定基準に基づく独立評価委員会(IRC)評価
- ※3 本解析対象集団には、日本人及び芽球様細胞性MCLは含まれない。なお、一部承認された用法及び用量外の症例が含まれる。
- ※4 本解析対象集団には、一部承認された用法及び用量外の症例が含まれる。
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1日1回経口投与する青色のフィルムコーティング錠です。
・50mg錠は丸みを帯びた三角形、100mg錠は円形です。
電子添文の「3.2 製剤の性状」をご参照ください。 -
重大な副作用として、感染症、出血及び骨髄抑制が報告されています。
主な副作用は、下痢、疲労、挫傷等が報告されています。
電子添文の「11. 副作用」及び「17. 臨床成績」の安全性の結果をご参照ください。
4. 効能又は効果
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他のBTK阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫
6. 用法及び用量
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通常、成人にはピルトブルチニブとして200mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。