海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)(海外データ)
(単施設、単群試験)6)

  1.  6)承認時評価資料:海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)

本試験は、一部承認外の効能又は効果で本剤を投与した症例が含まれますが、承認時評価資料のため掲載しています。

試験概要

目的

[用量探索期]小児及び若年の再発又は難治性造血器腫瘍患者を対象に、ビキセオスの推奨用量、毒性、忍容性及び薬物動態(PK)を検討する。

[維持期]用量探索期で決定された推奨用量での全寛解率を検討する。

対象
治療関連AML(t-AML)ならびに再発又は難治性のAML、急性リンパ性白血病(ALL)患者 27例

安全性解析対象27例(用量探索期9例、維持期18例)

有効性解析対象18例(100ユニット/m2合計群;AML患者[用量探索期1例、維持期17例])

方法
用量探索期: Rolling 6デザインを用いて、4例に100ユニット/m2(用量レベル1)を1、3、5日目に90分かけて点滴静注した。DLT(用量制限毒性)が認められなかったため、5例に134ユニット/m2(用量レベル2)を1、3、5日目に90分かけて点滴静注した。
維持期: 用量探索期で決定した推奨用量である100ユニット/m2を1、3、5日目に90分かけて点滴静注した。
  1. ※1 100ユニット/m2を投与した4例にDLTが認められなかったため、134ユニット/m2に移行
  2. ※2 134ユニット/m2を投与した5例中2例にDLTが認められたことから、推奨用量は100ユニット/m2とした

ビキセオスの用量単位である1ユニットには、ダウノルビシン 0.44mg及びシタラビン 1mgが含まれる(100ユニット:ダウノルビシン/シタラビンとして44mg/100mg)

評価項目
  • 主要評価項目:安全性(DLT、有害事象 等)
  • 副次評価項目:単回サイクル投与における全寛解率[ORR(CR+CRp+CRi)]
  1. * AML改訂IWG基準(2003年)7)に基づいて評価した。
解析計画

ビキセオスを1回以上投与された患者を安全性解析対象とし、安全性解析対象を有効性評価に用いた。
AMLを対象とした単回サイクル投与における全寛解率は、CR、CRp又はCRiに到達した患者数を評価可能な登録患者数で除して算出した。

CRp:血小板の回復が不完全な完全寛解

  1.  7)Cheson BD, et al. J Clin Oncol. 2003; 21(24): 4642-4649.

患者背景

用量探索期 維持期 ビキセオス
100ユニット/m2
合計
(n=22)
全体
(n=27)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=4)
ビキセオス
134ユニット/m2
(n=5)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=18)
年齢(歳)
平均値(標準偏差) 8.3(5.74) 8.4(7.50) 5.9(5.66) 6.3(5.61) 6.7(5.90)
中央値 8.5 5.0 3.5 4.5 5.0
(最小値, 最大値) (1, 15) (2, 17) (1, 19) (1, 19) (1, 19)
性別、n(%)
男性 2(50.0%) 3(60.0%) 8(44.4%) 10(45.5%) 13(48.1%)
女性 2(50.0%) 2(40.0%) 10(55.6%) 12(54.5%) 14(51.9%)
人種、n(%)
白人 3(75.0%) 3(60.0%) 15(83.3%) 18(81.8%) 21(77.8%)
黒人/アフリカ系アメリカ人 0 0 2(11.1%) 2( 9.1%) 2( 7.4%)
不明 1(25.0%) 2(40.0%) 1( 5.6%) 2( 9.1%) 4(14.8%)
体重(kg)
平均値(標準偏差) 32.4(15.86) 39.9(33.50) 26.2(21.74) 27.4(20.60) 29.7(23.24)
中央値 35.9 23.2 16.5 17.4 18.0
(最小値, 最大値) (10.23, 47.60) (13.20, 88.30) (9.05, 90.40) (9.05, 90.40) (9.05, 90.40)
体表面積(m2
平均値(標準偏差) 1.1(0.44) 1.2(0.69) 0.9(0.48) 0.9(0.47) 1.0(0.51)
中央値 1.1 0.9 0.7 0.7 0.7
(最小値, 最大値) (0.46, 1.51) (0.58, 2.08) (0.44, 2.09) (0.44, 2.09) (0.44, 2.09)
PS(Karnofsky及びLanskyスコア)、n(%)
50 1(25.0%) 0 1( 5.6%) 2( 9.1%) 2( 7.4%)
60 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%) 1( 3.7%)
70 1(25.0%) 0 0 1( 4.5%) 1( 3.7%)
80 0 0 2(11.1%) 2( 9.1%) 2( 7.4%)
90 1(25.0%) 3(60.0%) 9(50.0%) 10(45.5%) 13(48.1%)
100 1(25.0%) 2(40.0%) 5(27.8%) 6(27.3%) 8(29.6%)
疾患タイプ、n(%)
AML 1(25.0%) 5(100%) 17(94.4%) 18(81.8%) 23(85.2%)
ALL 3(75.0%) 0 1( 5.6%) 4(18.2%) 4(14.8%)

結果(主要評価項目)

DLT〈主要評価項目〉

用量探索期に100ユニット/m2から投与を開始し、4例でDLTが認められなかったため、134ユニット/m2に増量し5例に投与した。5例中2例でDLT(Grade 3の頭痛又は疼痛)が認められたため、維持期では100ユニット/m2が投与された。
維持期では、1例のDLT(Grade 4の血小板数減少)が認められた。

安全性[安全性解析対象]

安全性結果の概要
用量探索期 維持期 ビキセオス
100ユニット/m2
合計
(n=22)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=4)
ビキセオス
134ユニット/m2
(n=5)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=18)
発現例 4(100%) 5(100%) 18(100%) 22(100%)
Grade 3以上の有害事象 4(100%) 5(100%) 18(100%) 22(100%)
重篤な有害事象 2(50.0%) 5(100%) 16(88.9%) 18(81.8%)
投与中止に至った有害事象 NC NC NC NC
死亡に至った有害事象 0 0 0 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.4.0に準拠し、投与後の最大Grade別に集計した
NC:Not Collected(本試験において、投与中止に至った有害事象は集計されなかった)

主な有害事象(100ユニット/m2合計群、30%以上)
用量探索期 維持期 ビキセオス
100ユニット/m2
合計
(n=22)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=4)
ビキセオス
134ユニット/m2
(n=5)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=18)
発現例数 4(100%) 5(100%) 18(100%) 22(100%)
血小板減少 4(100%) 5(100%) 17(94.4%) 21(95.5%)
貧血 3(75.0%) 5(100%) 16(88.9%) 19(86.4%)
発熱性好中球減少症 3(75.0%) 5(100%) 16(88.9%) 19(86.4%)
斑状丘疹状皮疹 2(50.0%) 5(100%) 14(77.8%) 16(72.7%)
白血球数減少 3(75.0%) 3(60.0%) 13(72.2%) 16(72.7%)
リンパ球数減少 2(50.0%) 3(60.0%) 12(66.7%) 14(63.6%)
好中球数減少 2(50.0%) 4(80.0%) 9(50.0%) 11(50.0%)
低カリウム血症 2(50.0%) 2(40.0%) 6(33.3%) 8(36.4%)

集計に用いた用語はMedDRA ver.21.0に準拠

重篤な有害事象
用量探索期 維持期 ビキセオス
100ユニット/m2
合計
(n=22)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=4)
ビキセオス
134ユニット/m2
(n=5)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=18)
発現例数 2(50.0%) 5(100%) 16(88.9%) 18(81.8%)
発熱性好中球減少症 1(25.0%) 4(80.0%) 16(88.9%) 17(77.3%)
低酸素症 1(25.0%) 0 3(16.7%) 4(18.2%)
敗血症 0 1(20.0%) 3(16.7%) 3(13.6%)
肺感染 1(25.0%) 0 1( 5.6%) 2( 9.1%)
高血圧 0 0 2(11.1%) 2( 9.1%)
上気道性喘鳴 0 0 2(11.1%) 2( 9.1%)
感染 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
皮膚感染 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
肺水腫 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
可逆性後白質脳症症候群 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
痙攣発作 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
緑内障 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
アシドーシス 0 0 1( 5.6%) 1( 4.5%)
疼痛 0 1(20.0%) 1( 5.6%) 1( 4.5%)
菌血症 0 1(20.0%) 0 0
蜂巣炎 0 1(20.0%) 0 0
骨髄炎 0 1(20.0%) 0 0
頭痛 0 1(20.0%) 0 0
大腸炎 0 1(20.0%) 0 0
悪心 0 1(20.0%) 0 0

集計に用いた用語はMedDRA ver.21.0に準拠

投与中止に至った有害事象

本試験において、投与中止に至った有害事象は収集されなかった。

死亡に至った有害事象

本試験において、投与終了30日後から6ヵ月間の追跡期間中に疾患の進行により10例(100ユニット/m2合計群9例、134ユニット/m2群1例)の死亡が報告された。なお、治療期(最終投与から30日後まで)に死亡に至った有害事象は認められなかった。

結果(副次評価項目)

全寛解率(ORR)[有効性解析対象]〈副次評価項目〉

AML患者23例のうち、100ユニット/m2合計群(用量探索期と維持期の100ユニット/m2群の合計)18例では、CR到達3例(16.7%)、CRi到達3例(16.7%)で、全寛解率(CR+CRp+CRi)は6例(33.3%)であった。

AML患者 100ユニット/m2のORR
用量探索期 維持期 ビキセオス
100ユニット/m2
合計
(n=18)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=1)
ビキセオス
100ユニット/m2
(n=17)
CR 0 3(17.6%) 3(16.7%)
CRp 0 0 0
CRi 0 3(17.6%) 3(16.7%)
全寛解率 0 6(35.3%) 6(33.3%)
  1. * 評価不能の2例を含む患者に対する割合

CRp:血小板の回復が不完全な完全寛解

  1. 4. 効能又は効果
    高リスク急性骨髄性白血病
  2. 6. 用法及び用量(抜粋)
  3. (1)寛解導入療法(抜粋)
    通常、寛解導入療法として、本剤100ユニット(ダウノルビシン/シタラビンとして44mg/100mg)/m2(体表面積)を1日1回、90分かけて、最大2サイクルまで投与する。
  4. (2)地固め療法(抜粋)
    通常、地固め療法として、本剤65ユニット(ダウノルビシン/シタラビンとして29mg/65mg)/m2(体表面積)を1日1回、90分かけて、最大2サイクルまで投与する。

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