注意を要する副作用とその対策

骨髄抑制

  • 好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症等があらわれることがありますので、本剤の治療開始前、治療期間中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察してください。
  • 骨髄抑制は遷延性に推移することがあるため、投与終了後も血球が回復するまで検査を継続してください。
  • 特に重度の好中球減少症の場合は重篤な感染に、重度の血小板減少症は重篤な出血につながるおそれがありますので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には休薬等の適切な処置を行ってください。

症状

発熱性好中球減少症、血小板減少症、貧血、白血球減少症、好中球減少症、リンパ球減少症、播種性血管内凝固、汎血球減少症 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

骨髄抑制に関連する有害事象はビキセオス群で153例中108例(70.6%)、7+3療法群で151例中109例(72.2%)に認められ、そのうち重篤な骨髄抑制はビキセオス群で16例(10.5%)、7+3療法群で9例(6.0%)でした。

いずれかの群で5%以上に発現した骨髄抑制に関連する有害事象
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 108(70.6%) 109(72.2%)
Grade ≧3 105(68.6%) 108(71.5%)
発熱性好中球減少症 全Grade 107(69.9%) 108(71.5%)
Grade ≧3 104(68.0%) 107(70.9%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「造血障害による血球減少症(狭域)」に該当する事象を集計した。
寛解導入療法の最終サイクル開始から好中球数及び血小板数回復までの期間
ビキセオス群 7+3療法群
n/N 中央値(日)
[Q1, Q3]
n/N 中央値(日)
[Q1, Q3]
ITT集団*1
好中球数回復(≧1,000/μL)までの期間 73/153 44
[36, 64]
52/156 35
[29, 未到達]
血小板数回復(≧100,000/μL)までの期間 65/153 49
[37, 132]
44/156 44
[30, 163]
CR到達例
寛解導入療法第1サイクルのみ受けた患者
好中球数回復(≧1,000/μL)までの期間 47/47 37
[30, 42]
28/28 29
[28, 35]
血小板数回復(≧100,000/μL)までの期間 47/47 40
[34, 47]
28/28 30
[28, 35.5]
寛解導入療法第2サイクルまで受けた患者*2
好中球数回復(≧1,000/μL)までの期間 10/10 34.5
[28, 42]
12/12 28
[24, 29.5]
血小板数回復(≧100,000/μL)までの期間 10/10 35.5
[33, 42]
12/12 28.5
[22, 33.5]
CR又はCRi到達例
寛解導入療法第1サイクルのみ受けた患者
好中球数回復(≧500/μL)までの期間 58/58 35
[29, 41]
34/34 29
[28, 35]
血小板数回復(≧50,000/μL)までの期間 56/58 36.5
[29, 43]
32/34 29
[27, 36]
寛解導入療法第2サイクルまで受けた患者*2
好中球数回復(≧500/μL)までの期間 15/15 35
[28, 44]
18/18 28
[22, 29]
血小板数回復(≧50,000/μL)までの期間 14/15 35
[28, 48]
17/18 24
[21, 29]

N:各グループの該当例数、n:記載の値まで回復した例数
Q1:25パーセンタイル値、Q3:75パーセンタイル値、CR:完全寛解、CRi:血球数の回復が不完全なCR

  1. *1 7+3療法群の5例で、治験薬が投与されなかったため回復までの期間の算出が不可能であった。
  2. *2 回復までの期間は寛解導入療法2サイクル目の開始日から起算した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

骨髄抑制に関連する有害事象は47例中43例(91.5%)に認められ、そのうち重篤な骨髄抑制は11例(23.4%)でした。なお、死亡に至った骨髄抑制は認められませんでした。

5%以上に発現した骨髄抑制に関連する有害事象
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 43(91.5%)
Grade ≧3 42(89.4%)
発熱性好中球減少症 全Grade 40(85.1%)
Grade ≧3 38(80.9%)
血小板減少症 全Grade 28(59.6%)
Grade ≧3 28(59.6%)
白血球減少症 全Grade 15(31.9%)
Grade ≧3 15(31.9%)
好中球減少症 全Grade 15(31.9%)
Grade ≧3 15(31.9%)
リンパ球減少症 全Grade 6(12.8%)
Grade ≧3 6(12.8%)
好中球数減少 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 5(10.6%)
血小板数減少 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 5(10.6%)
白血球数減少 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 5(10.6%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「造血障害による血球減少症(狭域)」に該当する事象を集計した。
寛解導入療法の最終サイクル開始から好中球数及び血小板数回復までの期間
第Ⅰ相パート 第Ⅱ相パート 全体
n/N 中央値(日)
[Q1, Q3]
n/N 中央値(日)
[Q1, Q3]
n/N 中央値(日)
[Q1, Q3]
FAS集団
好中球数回復(≧1,000/μL)
までの期間
4/5 36
[33, 40]
27/35 34
[3, 43]
31/40 36
[3, 43]
血小板数回復(≧100,000/μL)
までの期間
5/5 3
[3, 5]
21/35 38
[3, 73]
26/40 36
[3, 55]
CR到達例
寛解導入療法第1サイクルのみ受けた患者
好中球数回復(≧1,000/μL)
までの期間
3/3 36
[3, 40]
12/12 35
[28, 40.5]
15/15 36
[27, 40]
血小板数回復(≧100,000/μL)
までの期間
3/3 3
[3, 29]
12/12 35
[28, 39]
15/15 29
[3, 38]
CR又はCRi到達例
寛解導入療法第1サイクルのみ受けた患者
好中球数回復(≧500/μL)
までの期間
3/3 36
[3, 40]
17/18 29
[3, 40]
20/21 29
[3, 40]
血小板数回復(≧50,000/μL)
までの期間
3/3 3
[3, 29]
17/18 6.5
[3, 29]
20/21 5
[3, 29]

N:各グループの該当例数、n:記載の値まで回復した例数(イベント数)
Q1:25パーセンタイル値、Q3:75パーセンタイル値、CR:完全寛解、CRi:血球数の回復が不完全なCR
イベント発生前かつ治療期継続中にデータカットオフを迎えた場合は、データカットオフ日を打ち切り日とした。
回復までの期間は寛解導入療法の最終サイクルの初回治療日から起算した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

用量探索期及び維持期にビキセオス100ユニット/m2を投与した患者22例に認められた骨髄抑制に伴う血液障害及び臨床検査値異常は以下のとおりでした。なお、本試験の治療期(最終投与30日後まで)において死亡例は認められませんでした。

骨髄抑制に伴う血液障害(50%以上)
ビキセオス 100ユニット/m2
投与群(n=22)
血液およびリンパ系障害
発熱性好中球減少症 全Grade 19(86.4%)
Grade ≧3 19(86.4%)
貧血 全Grade 19(86.4%)
Grade ≧3 19(86.4%)
臨床検査
血小板数減少 全Grade 21(95.5%)
Grade ≧3 21(95.5%)
白血球数減少 全Grade 16(72.7%)
Grade ≧3 16(72.7%)
リンパ球数減少 全Grade 14(63.6%)
Grade ≧3 14(63.6%)
好中球数減少 全Grade 11(50.0%)
Grade ≧3 11(50.0%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.4.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.21.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOC「血液およびリンパ系障害」及び「臨床検査」に該当する事象を集計した。

予防

本剤の投与にあたっては、各種ガイドラインを参考にG-CSF製剤の適切な使用について考慮してください。

感染症

  • 細菌、真菌、あるいはウイルスによる感染症(敗血症、肺炎等)があらわれ、死亡に至る例も報告されています。本剤治療開始前及び治療中は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。また、異常が認められた場合には投与中止等の適切な処置を行ってください。
  • 感染症を合併している患者では骨髄抑制により感染症を増悪するおそれがあるため、本剤の投与を考慮する際には十分に注意してください。

症状

肺炎、菌血症、敗血症 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

感染症に関連する有害事象はビキセオス群で153例中133例(86.9%)、7+3療法群で151例中116例(76.8%)に認められ、そのうち重篤な感染症はビキセオス群で39例(25.5%)、7+3療法群で28例(18.5%)でした。死亡に至った感染症はビキセオス群で153例中11例(7.2%)、7+3療法群で151例中4例(2.6%)に認められ、ビキセオス群における死亡例は敗血症7例、肺炎、シュードモナス性菌血症、細菌性肺炎及び誤嚥性肺炎が各1例でした。

いずれかの群で5%以上に発現した感染症に関連する有害事象
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 133(86.9%) 116(76.8%)
Grade ≧3 87(56.9%) 79(52.3%)
悪寒 全Grade 41(26.8%) 41(27.2%)
Grade ≧3 0 0
肺炎 全Grade 37(24.2%) 30(19.9%)
Grade ≧3 30(19.6%) 22(14.6%)
発熱 全Grade 34(22.2%) 25(16.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 2( 1.3%)
菌血症 全Grade 15( 9.8%) 4( 2.6%)
Grade ≧3 15( 9.8%) 3( 2.0%)
敗血症 全Grade 15( 9.8%) 13( 8.6%)
Grade ≧3 14( 9.2%) 11( 7.3%)
蜂巣炎 全Grade 10( 6.5%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 6( 3.9%) 3( 2.0%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOC「感染症および寄生虫症」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「上気道の炎症」、「発熱」、「誤嚥性肺炎」、「アスペルギルス症」、「インフルエンザ様疾患」、「カンジダ症」、「カンジダ性間擦疹」、「悪寒」、「好中球減少性大腸炎」、「出血性腸炎」、「真菌性動脈瘤」、「接合真菌症」、「大腸炎」、「腸炎」、「肺浸潤」、「盲腸炎」及び「緑膿菌性肺炎」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

感染症に関連する有害事象は47例中40例(85.1%)に認められ、そのうち重篤な感染症は15例(31.9%)でした。また、死亡に至った感染症は3例(6.4%)で、その内訳は肺炎2例、敗血症1例でした。

5%以上に発現した感染症に関連する有害事象
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 40(85.1%)
Grade ≧3 23(48.9%)
発熱 全Grade 18(38.3%)
Grade ≧3 5(10.6%)
肺炎 全Grade 12(25.5%)
Grade ≧3 8(17.0%)
菌血症 全Grade 4( 8.5%)
Grade ≧3 2( 4.3%)
敗血症 全Grade 3( 6.4%)
Grade ≧3 3( 6.4%)
医療機器関連感染 全Grade 3( 6.4%)
Grade ≧3 3( 6.4%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOC「感染症および寄生虫症」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「上気道の炎症」、「発熱」、「誤嚥性肺炎」、「アスペルギルス症」、「インフルエンザ様疾患」、「カンジダ症」、「カンジダ性間擦疹」、「悪寒」、「好中球減少性大腸炎」、「出血性腸炎」、「真菌性動脈瘤」、「接合真菌症」、「大腸炎」、「腸炎」、「肺浸潤」、「盲腸炎」及び「緑膿菌性肺炎」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

感染症は用量探索期及び維持期においてビキセオス100ユニット/m2を投与した22例中7例(31.8%)に認められました。なお、本試験の治療期(最終投与30日後まで)における死亡例は認められませんでした。

5%以上に発現した感染症
ビキセオス 100ユニット/m2
投与群(n=22)
発現例数 全Grade 7(31.8%)
Grade ≧3 7(31.8%)
敗血症 全Grade 4(18.2%)
Grade ≧3 4(18.2%)
肺感染 全Grade 2( 9.1%)
Grade ≧3 2( 9.1%)
皮膚感染 全Grade 2( 9.1%)
Grade ≧3 2( 9.1%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.4.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.21.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOC「感染症および寄生虫症」に該当する事象を集計した。

対処法

本剤の治療期間中及び治療終了後は、患者の状態を十分に観察してください。異常が認められた場合には投与を中止する等の適切な処置を行ってください。

出血

  • 本剤の有効成分であるシタラビン及びダウノルビシンでは、骨髄抑制に伴う血液障害が知られており、本剤においても出血性リスクに注意する必要があります。
  • 出血は重症化することで致命的な転帰をたどる可能性があり、本剤の臨床試験においても出血に関連する有害事象による死亡例が報告されています。
  • 出血が発現又は増悪することがあるので、本剤治療開始前及び治療中は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。

症状

胃腸出血、脳出血、中枢神経系出血、肺胞出血、硬膜下血腫 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

出血はビキセオス群153例中114例(74.5%)、7+3療法群151例中90例(59.6%)に認められ、そのうち重篤な出血はビキセオス群で9例(5.9%)、7+3療法群で10例(6.6%)でした。また、死亡に至った出血はビキセオス群で4例(2.6%)、7+3療法群で4例(2.6%)認められ、ビキセオス群における死亡例の内訳は中枢神経系出血2例、脳出血及び頭蓋内出血が各1例でした。

いずれかの群で5%以上に発現した出血の有害事象
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 114(74.5%) 90(59.6%)
Grade ≧3 18(11.8%) 13( 8.6%)
鼻出血 全Grade 55(35.9%) 27(17.9%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 3( 2.0%)
点状出血 全Grade 21(13.7%) 18(11.9%)
Grade ≧3 0 0
口腔内出血 全Grade 16(10.5%) 8( 5.3%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 0
血性水疱 全Grade 14( 9.2%) 5( 3.3%)
Grade ≧3 0 0
歯肉出血 全Grade 12( 7.8%) 7( 4.6%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 1( 0.7%)
喀血 全Grade 12( 7.8%) 7( 4.6%)
Grade ≧3 0 0
血尿 全Grade 10( 6.5%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 0 0
斑状出血 全Grade 9( 5.9%) 12( 7.9%)
Grade ≧3 0 0
挫傷 全Grade 9( 5.9%) 11( 7.3%)
Grade ≧3 0 0
結膜出血 全Grade 8( 5.2%) 6( 4.0%)
Grade ≧3 0 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「出血関連用語(臨床検査用語を除く)(狭域)」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「活性化部分トロンボプラスチン時間延長」、「脳ヘルニア」及び「便潜血陽性」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

出血は47例中20例(42.6%)に認められ、このうち重篤な出血は3例(6.4%)でした。また、死亡に至った出血は脳出血が1例(2.1%)認められました。

5%以上に発現した出血の有害事象
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 20(42.6%)
Grade ≧3 6(12.8%)
播種性血管内凝固 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 3( 6.4%)
鼻出血 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「出血関連用語(臨床検査用語を除く)(狭域)」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「活性化部分トロンボプラスチン時間延長」、「脳ヘルニア」及び「便潜血陽性」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

本試験において、出血性の有害事象は認められませんでした。

心臓障害

  • 本剤の投与に関連し、うっ血性心不全、心嚢液貯留、心不全等の心臓障害があらわれることがあります。
  • 本剤の有効成分の1つであるダウノルビシンは、総投与量が25mg/kgを超えると重篤な心筋障害を起こすことがあるので十分に注意してください。
  • ダウノルビシンの総投与量については、他のアントラサイクリン系薬剤や関連化合物による前治療又は併用を考慮してください。
  • 心臓障害があらわれることがあるので、本剤治療開始前及び治療中は定期的に心機能検査(心電図、心エコー等)を行うなど、患者の状態を十分に観察してください。

症状

うっ血性心不全、心嚢液貯留、心不全、心筋梗塞、心タンポナーデ、心膜炎 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

心臓障害はビキセオス群153例中115例(75.2%)、7+3療法群151例中113例(74.8%)に認められ、そのうち重篤な心臓障害はビキセオス群で22例(14.4%)、7+3療法群で24例(15.9%)でした。また、死亡に至った心臓障害はビキセオス群で1例(0.7%)、7+3療法群で4例(2.6%)認められ、ビキセオス群における1例は心停止でした。

いずれかの群で5%以上に発現した心臓障害
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 115(75.2%) 113(74.8%)
Grade ≧3 32(20.9%) 34(22.5%)
末梢性浮腫 全Grade 62(40.5%) 76(50.3%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 2( 1.3%)
頻脈 全Grade 23(15.0%) 17(11.3%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 0
肺水腫 全Grade 13( 8.5%) 16(10.6%)
Grade ≧3 4( 2.6%) 8( 5.3%)
浮腫 全Grade 13( 8.5%) 14( 9.3%)
Grade ≧3 0 2( 1.3%)
胸痛 全Grade 12( 7.8%) 14( 9.3%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 1( 0.7%)
心房細動 全Grade 10( 6.5%) 16(10.6%)
Grade ≧3 5( 3.3%) 5( 3.3%)
駆出率減少 全Grade 9( 5.9%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 8( 5.2%) 8( 5.3%)
胸部不快感 全Grade 9( 5.9%) 6( 4.0%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「心不全(広域)」、「不整脈に関連する臨床検査、徴候および症状(広域)」、「不整脈用語(徐脈性不整脈および頻脈性不整脈を含む)(広域)」、「心筋梗塞(広域)」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「狭心症」、「心肥大」、「心タンポナーデ」、「チアノーゼ」、「右室肥大」、「胸痛」、「胸部不快感」、「拘束性心筋症」、「細胞毒性心筋症」、「心筋症」、「心雑音」、「心電図異常T波」、「心毒性」、「心嚢液貯留」、「心房拡張」、「心膜炎」、「僧帽弁閉鎖不全症」及び「大動脈弁閉鎖不全症」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

心臓障害は47例中14例(29.8%)に認められ、そのうち重篤な心臓障害は4例(8.5%)でした。なお、死亡に至った心臓障害は認められませんでした。

5%以上に発現した心臓障害
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 14(29.8%)
Grade ≧3 5(10.6%)
末梢性浮腫 全Grade 5(10.6%)
Grade ≧3 0
浮腫 全Grade 4( 8.5%)
Grade ≧3 1( 2.1%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「心不全(広域)」、「不整脈に関連する臨床検査、徴候および症状(広域)」、「不整脈用語(徐脈性不整脈および頻脈性不整脈を含む)(広域)」、「心筋梗塞(広域)」に該当する事象、並びにMedDRA PTの「狭心症」、「心肥大」、「心タンポナーデ」、「チアノーゼ」、「右室肥大」、「胸痛」、「胸部不快感」、「拘束性心筋症」、「細胞毒性心筋症」、「心筋症」、「心雑音」、「心電図異常T波」、「心毒性」、「心嚢液貯留」、「心房拡張」、「心膜炎」、「僧帽弁閉鎖不全症」及び「大動脈弁閉鎖不全症」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

本試験において、心臓障害は認められませんでした。

過敏症

  • 呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等を伴うショック、アナフィラキシー等があらわれることがあります。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等、適切な処置を行ってください。
  • 発疹、蕁麻疹等の過敏反応があらわれることがあります。異常が認められた場合には、本剤の投与速度を下げる、又は投与を中断し、適切な処置(副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤の投与等)を行ってください。

症状

呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等を伴うショック、アナフィラキシー、発疹 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

過敏症はビキセオス群153例中117例(76.5%)、7+3療法群151例中99例(65.6%)に認められ、そのうち重篤な過敏症はビキセオス群で17例(11.1%)、7+3療法群で12例(7.9%)でした。また、死亡に至った過敏症はビキセオス群で呼吸不全が1例(0.7%)認められました。

  1. ※ MedDRA SMQの「過敏症(広域)」に該当する事象を集計した。
いずれかの群で5%以上に発現した過敏症
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 117(76.5%) 99(65.6%)
Grade ≧3 29(19.0%) 22(14.6%)
発疹 全Grade 44(28.8%) 33(21.9%)
Grade ≧3 4( 2.6%) 1( 0.7%)
そう痒症 全Grade 23(15.0%) 13( 8.6%)
Grade ≧3 0 0
口内炎 全Grade 15( 9.8%) 16(10.6%)
Grade ≧3 0 1( 0.7%)
斑状丘疹状皮疹 全Grade 14( 9.2%) 13( 8.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 1( 0.7%)
紅斑 全Grade 14( 9.2%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 0 0
呼吸不全 全Grade 11( 7.2%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 11( 7.2%) 10( 6.6%)
喘鳴 全Grade 11( 7.2%) 7( 4.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 0
そう痒性皮疹 全Grade 10( 6.5%) 6( 4.0%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 0
口腔内潰瘍形成 全Grade 9( 5.9%) 2( 1.3%)
Grade ≧3 0 0
紅斑性皮疹 全Grade 6( 3.9%) 8( 5.3%)
Grade ≧3 0 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「過敏症(広域)」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

過敏症は47例中40例(85.1%)に認められ、そのうち重篤な過敏症は1例(2.1%)でした。なお、死亡に至った過敏症は認められませんでした。

5%以上に発現した過敏症
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 40(85.1%)
Grade ≧3 8(17.0%)
発疹 全Grade 20(42.6%)
Grade ≧3 2( 4.3%)
口内炎 全Grade 16(34.0%)
Grade ≧3 1( 2.1%)
薬疹 全Grade 9(19.1%)
Grade ≧3 0
アレルギー性輸血反応 全Grade 3( 6.4%)
Grade ≧3 2( 4.3%)
そう痒性皮疹 全Grade 3( 6.4%)
Grade ≧3 1( 2.1%)
過敏症 全Grade 3( 6.4%)
Grade ≧3 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「過敏症(広域)」に該当する事象を集計した。

消化管障害

  • 腸閉塞、出血性腸炎、消化管潰瘍等が報告されています。
  • 観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止する等適切な処置を行ってください。

症状

腸閉塞、出血性腸炎、消化管潰瘍 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

消化管障害はビキセオス群153例中132例(86.3%)、7+3療法群151例中140例(92.7%)に認められ、そのうち、重篤な消化管障害はビキセオス群で4例(2.6%)、7+3療法群で1例(0.7%)でした。なお、死亡に至った消化管障害は認められませんでした。

  1. ※ MedDRA SMQの「消化管の非特異的炎症および機能障害(広域)」に該当する事象を集計した。
いずれかの群で5%以上に発現した消化管障害
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 132(86.3%) 140(92.7%)
Grade ≧3 14( 9.2%) 17(11.3%)
悪心 全Grade 75(49.0%) 83(55.0%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 1( 0.7%)
下痢 全Grade 70(45.8%) 103(68.2%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 8( 5.3%)
便秘 全Grade 65(42.5%) 60(39.7%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 0
嘔吐 全Grade 39(25.5%) 33(21.9%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 0
腹痛 全Grade 33(21.6%) 30(19.9%)
Grade ≧3 3( 2.0%) 3( 2.0%)
腹部膨満 全Grade 18(11.8%) 17(11.3%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 1( 0.7%)
消化不良 全Grade 14( 9.2%) 9( 6.0%)
Grade ≧3 0 0
胸痛 全Grade 12( 7.8%) 14( 9.3%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 1( 0.7%)
嚥下障害 全Grade 10( 6.5%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 3( 2.0%)
上腹部痛 全Grade 9( 5.9%) 4( 2.6%)
Grade ≧3 0 0
胃食道逆流性疾患 全Grade 4( 2.6%) 9( 6.0%)
Grade ≧3 0 1( 0.7%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「消化管の非特異的炎症および機能障害(広域)」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

消化管障害は47例中32例(68.1%)に認められました。なお、重篤な消化管障害及び死亡に至った消化管障害は認められませんでした。

5%以上に発現した消化管障害
ビキセオス群
(n=47)
発現例数 全Grade 32(68.1%)
Grade ≧3 1( 2.1%)
便秘 全Grade 19(40.4%)
Grade ≧3 0
悪心 全Grade 16(34.0%)
Grade ≧3 1( 2.1%)
下痢 全Grade 8(17.0%)
Grade ≧3 0
嘔吐 全Grade 4( 8.5%)
Grade ≧3 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「消化管の非特異的炎症および機能障害(広域)」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

ビキセオス100ユニット/m2を投与した22例において、腸閉塞、出血性腸炎、消化管潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)は認められませんでした。

呼吸障害

  • 本剤の投与に関連して、呼吸困難、呼吸不全、急性呼吸窮迫症候群等があらわれることがあります。
  • 異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施してください。

症状

呼吸困難、呼吸不全、急性呼吸窮迫症候群 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

呼吸障害はビキセオス群153例中24例(15.7%)、7+3療法群151例中21例(13.9%)に認められ、そのうち重篤な呼吸障害はビキセオス群で18例(11.8%)、7+3療法群で12例(7.9%)でした。また、死亡に至った呼吸障害はビキセオス群で1例(0.7%)、7+3療法群で4例(2.6%)認められ、ビキセオス群の1例は呼吸不全でした。

いずれかの群で5%以上に発現した呼吸障害
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 24(15.7%) 21(13.9%)
Grade ≧3 19(12.4%) 17(11.3%)
呼吸不全 全Grade 11( 7.2%) 10( 6.6%)
Grade ≧3 11( 7.2%) 10( 6.6%)

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「呼吸不全(狭域)」及び「急性中枢性呼吸抑制(狭域)」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

呼吸障害は47例中1例(2.1%)に急性呼吸窮迫症候群が認められ重篤とされました。なお、死亡に至った呼吸障害は認められませんでした。

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「呼吸不全(狭域)」及び「急性中枢性呼吸抑制(狭域)」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

ビキセオス100ユニット/m2を投与した22例のうち、低酸素症が5例(22.7%)に認められ、そのうち4例(18.2%)は重篤とされました。なお、本試験の治療期(最終投与30日後まで)における死亡例は認められませんでした。

有害事象のGradeはCTCAE ver.4.0に、集計した用語はMedDRA ver.21.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOCの「呼吸器、胸郭および縦隔障害」に該当する事象を集計した。

間質性肺疾患

  • 肺臓炎、肺硬化等があらわれることがあります。
  • 異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施してください。
  • 間質性肺疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行ってください。

症状

肺臓炎、肺硬化 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

間質性肺疾患に関連する有害事象は、ビキセオス群で153例中4例(2.6%:肺臓炎2例、輸血関連急性肺障害及び肺線維症各1例)、7+3療法群で151例中3例(2.0%:肺浸潤3例)に認められ、そのうち重篤な間質性肺疾患はビキセオス群で輸血関連急性肺障害が1例(0.7%)でした。また、死亡に至った間質性肺疾患は、ビキセオス群の1例(0.7%)に輸血関連急性肺障害が認められました。

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「間質性肺疾患(狭域)」に該当する事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

間質性肺疾患に関連する有害事象は47例中1例(2.1%)に肺臓炎が認められました。なお、重篤な間質性肺疾患及び死亡に至った間質性肺疾患は認められませんでした。

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SMQの「間質性肺疾患(狭域)」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

本試験において間質性肺疾患に関連する有害事象は認められませんでした。

中枢神経系障害

  • 脳梗塞、脳症(白質脳症を含む)、麻痺、痙攣等があらわれることがあります。
  • 治療中及び治療後は観察を十分に行い、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、本剤の投与を中止し、適切な処置を行ってください。

症状

脳梗塞、脳症(白質脳症を含む)、麻痺、痙攣、小脳失調、意識障害(意識消失を含む) 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

中枢神経系障害はビキセオス群153例中101例(66.0%)、7+3療法群151例中82例(54.3%)に認められ、そのうち重篤な中枢神経系障害はビキセオス群で12例(7.8%)、7+3療法群で3例(2.0%)でした。死亡に至った中枢神経系障害は、ビキセオス群で4例(2.6%)、7+3療法群で2例(1.3%)であり、ビキセオス群における死亡例の内訳は中枢神経系出血2例、脳出血及び頭蓋内出血が各1例でした。

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOCの「神経系障害」のうち、HLGT「末梢性ニューロパチー」を除く事象を集計した。

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

中枢神経系障害は47例中8例(17.0%)に認められ、その内訳は頭痛5例(10.6%)、味覚異常2例(4.3%)でした。また、脳出血の1例(2.1%)が重篤とされました。なお、死亡に至った中枢神経系障害は脳出血が1例(2.1%)認められました。

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOCの「神経系障害」のうち、HLGT「末梢性ニューロパチー」を除く事象を集計した。

海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)(小児等)

ビキセオス100ユニット/m2を投与された患者22例のうち可逆性後白質脳症症候群及び痙攣発作が各1例(4.5%)が認められいずれも重篤とされました。

有害事象のGradeはCTCAE ver.4.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.21.0に準拠

  1. ※ MedDRA SOCの「神経系障害」に該当する事象を集計した。

シタラビン症候群

  • シタラビンに特有な副作用として眼症状(結膜炎、眼痛等)、皮膚症状(発疹、発赤、斑状丘疹性皮疹等)が知られています。
  • シタラビン症候群の症状が疑われ、眼症状、皮膚症状、発熱、筋肉痛、骨痛、胸痛、倦怠感等があらわれた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等、適切な処置を行ってください。

症状

眼症状(結膜炎、眼痛等)、皮膚症状(発疹、発赤、斑状丘疹性皮疹等)、発熱、筋肉痛、骨痛、胸痛、倦怠感 等

発現状況

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)

シタラビン症候群はビキセオス群153例中63例(41.2%)、7+3療法群151例中55例(36.4%)に認められ、そのうち重篤なシタラビン症候群はビキセオス群で1例(0.7%)、7+3療法群で2例(1.3%)でした。なお、死亡に至ったシタラビン症候群は認められませんでした。

いずれかの群で5%以上に発現したシタラビン症候群
ビキセオス群
(n=153)
7+3療法群
(n=151)
発現例数 全Grade 63(41.2%) 55(36.4%)
Grade ≧3 4( 2.6%) 5( 3.3%)
発熱 全Grade 34(22.2%) 25(16.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 2( 1.3%)
斑状丘疹状皮疹 全Grade 14( 9.2%) 13( 8.6%)
Grade ≧3 1( 0.7%) 1( 0.7%)
胸痛 全Grade 12( 7.8%) 14( 9.3%)
Grade ≧3 2( 1.3%) 1( 0.7%)
筋肉痛 全Grade 8( 5.2%) 4( 2.6%)
Grade ≧3 0 0

有害事象のGradeはCTCAE ver.3.0に、集計に用いた用語はMedDRA ver.16.0に準拠

  1. ※ MedDRA PTの「シタラビン症候群」、「発熱」、「筋肉痛」、「骨痛」、「斑状丘疹状皮疹」、「胸痛」、「結膜炎」及び「倦怠感」に該当する事象を集計した。
  2. * 集計対象とされた事象の合計

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)

シタラビン症候群は47例中23例(48.9%)に認められ、主な内訳は発熱18例(38.3%)、倦怠感4例(8.5%)等でした。重篤なシタラビン症候群は4例(8.5%)で全例が発熱でした。なお、死亡に至ったシタラビン症候群は認められませんでした。

有害事象のGradeはCTCAE ver.5.0に、集計に用いた用語はMedDRA/J ver.22.0に準拠

  1. ※ MedDRA PTの「シタラビン症候群」、「発熱」、「筋肉痛」、「骨痛」、「斑状丘疹状皮疹」、「胸痛」、「結膜炎」及び「倦怠感」に該当する事象を集計した。

対処法

  • 眼症状については、副腎皮質ホルモン点眼液による予防や処置をご検討ください。
  • 皮膚症状については、副腎皮質ホルモン剤の投与をご検討ください。

腫瘍崩壊症候群

  • 腫瘍崩壊症候群があらわれることがありますので、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行う等、患者の状態を十分に観察してください。
  • 異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察してください。

症状

急性の電解質異常(高カリウム血症、低カルシウム血症等)、不整脈、急性腎不全 等

発現状況

腫瘍崩壊症候群は国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)において、47例中1例(2.1%)に認められました。なお、重篤な腫瘍崩壊症候群及び死亡に至った腫瘍崩壊症候群は認められませんでした。

  1. ※ MedDRA SMQの「腫瘍崩壊症候群(狭域)」に該当する事象を集計した。

また、海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)及び海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)において、腫瘍崩壊症候群は認められませんでした。

予防

特に腎機能障害のある患者は、腫瘍崩壊症候群を発症するリスクが高いと考えられるため、本剤投与前から適切な予防処置(高尿酸血症治療剤の投与や水分補給等)を行うとともに、治療初期は特に腎機能、カリウム及び尿酸値等を注意深くモニタリングしてください。その後の投与に際しても、適切と考えられる場合には予防処置を継続して行ってください。なお、心機能障害の合併又は既往のある患者においての水分補給については、一般に体液過剰等の負荷がかかる場合がありますのでご留意ください。

対処法

直ちに投与を中止し、電解質異常の是正、腎機能及び体液バランスのモニタリング、透析等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察してください。

ネフローゼ症候群

  • 本剤の使用において、ネフローゼ症候群等があらわれることがあります。
  • 定期的に腎機能検査を行う等、患者の状態を十分に観察してください。

症状

蛋白尿、尿中蛋白陽性 等

発現状況

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)において、1例(2.1%)に蛋白尿が認められました。

  1. ※ MedDRA PTの「ネフローゼ症候群」、「蛋白尿」及び「尿中蛋白陽性」に該当する事象を集計した。

海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)のビキセオス群及び海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)において、ネフローゼ症候群は認められませんでした。

なお、いずれの試験においても、重篤及び死亡に至ったネフローゼ症候群は認められませんでした。

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