血中濃度
(1)日本人の未治療の高リスクAML患者5)
- 5)承認時評価資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)
日本人の未治療の高リスクAML患者6例にビキセオス100ユニット(AraC 100mg及びDNR 44mg)/m2を1日1回、90分かけて1、3、5日目に点滴静注した場合の1日目及び5日目のAraC及びDNRの血漿中総濃度(リポソーム内濃度+リポソーム外濃度)推移及び薬物動態パラメータを示す。AraC及びDNRのAUC48hrについて、1日目に対する5日目の蓄積比(平均値)はそれぞれ1.43及び1.27であった。
AraC | DNR | |||
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1日目 | 5日目 | 1日目 | 5日目 | |
Cmax(μg/mL) | 42.4±9.4 | 55.8±18.1 | 21.9±4.7 | 25.0±7.5 |
AUC48hr(μg·hr/mL) | 998±402 | 1,430±730 | 420±158 | 529±237 |
t1/2(hr) | − | 32.8±11.8 | − | 28.7±9.9 |
CLss(mL/hr) | − | 154±101 | − | 172±101 |
Vz(L) | − | 6.23±2.44 | − | 6.20±1.91 |
平均値±標準偏差、n=6、−:算出せず
(2)急性白血病患者(外国人データ)8)
- 8)承認時評価資料:海外第Ⅱ相試験(CLTR0310-206試験)
急性白血病患者26例(AML 24例、ALL 2例患者)を対象に、ビキセオス100ユニット/m2を1日1回、90分かけて1、3、5日目に点滴静注した場合の1日目及び5日目のAraC、DNRのPKパラメータを示す。
AraC | DNR | |||
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1日目 | 5日目 | 1日目 | 5日目 | |
Cmax(μg/mL) | 46.0±12.6 | 62.2±20.9 | 23.1±6.59 | 26.0±8.51 |
AUC48hr(μg·hr/mL) | 1,110±344*1 | 1,900±844 | 499±144*2 | 637±244 |
t1/2(hr) | − | 40.4±9.77 | − | 31.5±9.00 |
CLss(mL/hr) | − | 131±79.1 | − | 163±86.8 |
平均値±標準偏差、n=26、*1 n=15、*2 n=25、−:算出せず
(3)腎機能障害患者(外国人データ)9)
- 9)承認時評価資料:海外第Ⅰ相試験(CPX-351-102試験)
急性白血病患者で腎機能が正常な患者7例、中等度腎機能障害患者8例及び重度腎機能障害患者6例に、ビキセオス100ユニット/m2を1日1回、90分かけて1、3、5日目に点滴静注し、5日目のAraC及びDNRの血漿中総濃度の薬物動態パラメータを比較した結果、腎機能が正常な患者と中等度及び重度腎障害患者で顕著な差はみられなかった。
(4)小児等(外国人データ)6)
- 6)承認時評価資料:海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)
1~19歳の再発・難治性造血器腫瘍患者18例にビキセオス100ユニット/m2を1日1回、90分かけて1、3、5日目に点滴静注した場合の5日目のAraC及びDNRの血漿中濃度の薬物動態パラメータを示す。
AraC | DNR | |
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Cmax(μg/mL) | 84.3±16.0 | 37.3±8.03 |
AUC48hr(μg·hr/mL) | 2,310±724 | 839±258 |
t1/2(hr) | 30.3±7.13 | 26.8±4.99 |
CLss(mL/hr) | 41.3±22.0 | 50.2±27.8 |
Vss(L) | 1.83±1.28 | 1.81±1.24 |
平均値±標準偏差