適正使用のためのフロー
Step1 対象患者の選択 |
Step2 投与前の確認事項 |
Step3 患者への説明と同意 |
Step4 投与方法 |
Step5 治療期間中の注意事項 |
投与前の確認事項PAHCTEPH
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 重度の肝障害患者
- 2.3 肺静脈閉塞性疾患を有する肺高血圧症の患者[本剤の血管拡張作用により、肺水腫を誘発するおそれがある。]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤は、肺動脈性肺高血圧症又は慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療に十分な知識及び経験を有する医師のもとで使用すること。
- 8.2 本剤の投与により肺水腫の徴候がみられた場合は肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。肺静脈閉塞性疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止すること。
- 8.3 本剤は血管拡張作用を有するため、本剤の投与に際しては、血管拡張作用により患者が有害な影響を受ける可能性がある状態(降圧剤投与中、安静時低血圧、血液量減少、重度の左室流出路閉塞、自律神経機能障害等)にあるのかを十分検討すること。
- 8.4 甲状腺機能異常があらわれることがあるので、本剤投与中は必要に応じて甲状腺機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
- 8.5 意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
ウプトラビ®錠の投与に際しては、最新の電子添文情報及びDrug Informationを確認してください。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
- 9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 低血圧の患者
血圧を更に低下させるおそれがある。本剤は血管拡張作用を有する。 - 9.1.2 出血傾向並びにその素因のある患者
出血傾向を助長するおそれがある。本剤は血小板凝集抑制作用を有する。「相互作用」の項参照 - 9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 重度の腎障害(糸球体濾過率:15~29mL/min/1.73m2)のある患者(透析中の患者を含む)
本剤の血中濃度が上昇することが認められている。また、透析中の患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。「薬物動態」の項参照 - 9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1 重度の肝障害患者(Child-Pughスコア:10~15)
投与しないこと。本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
- 9.3.2 軽度又は中等度の肝障害患者(Child-Pughスコア:5~9)
本剤の血中濃度が上昇する。 - 9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 - 9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。 - 9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。 - 9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下していることが多い。「薬物動態」の項参照