薬効薬理

臨床薬理試験

作用機序 31), 32), 33)

  • 31)Kuwano K. et al. : J Pharmacol Exp Ther. 322:1181-1188, 2007(利益相反:日本新薬株式会社の支援のもとに行われた。)
  • 32)Kuwano K. et al. : J Pharmacol Exp Ther. 326:691-699, 2008(利益相反:日本新薬株式会社の支援のもとに行われた。)
  • 33)Irene M. et al. : Eur Respir Rev. 24: 630-641, 2015(利益相反:Actelion Pharmaceuticals Ltd. の支援のもとに行われた。)

ウプトラビ®(セレキシパグ)は体内にて活性代謝物(MRE-269)となり、主にMRE-269がプロスタサイクリン受容体(IP受容体)に作動する。その結果、肺動脈平滑筋細胞内のcAMPを増加させ、平滑筋弛緩及び肺動脈平滑筋細胞増殖抑制を介して、肺血行動態を改善させる。

作用機序動画

IP受容体に選択的に作動するウプトラビ®錠の作用機序を動画で視覚的に解説します。

肺動脈におけるウプトラビ®(セレキシパグ)の作用機序

肺動脈におけるウプトラビR(セレキシパグ)の作用機序 肺動脈におけるウプトラビR(セレキシパグ)の作用機序 肺動脈におけるウプトラビR(セレキシパグ)の作用機序 肺動脈におけるウプトラビR(セレキシパグ)の作用機序

非臨床試験

1プロスタサイクリン受容体(IP受容体)に対する結合親和性in vitro) 31)

31)Kuwano K. et al. : J Pharmacol Exp Ther. 322:1181-1188, 2007(利益相反:日本新薬株式会社の支援のもとに行われた。)

セレキシパグ及びMRE-269は、ヒトプロスタサイクリン受容体(IP受容体)に対する3H-イロプロストの結合をそれぞれ0.26μmol/L及び0.02μmol/Lの結合阻害定数(Ki)で阻害した。他のヒトプロスタノイド受容体(EP1~4, DP, FP, TP)に対するMRE-269のKi値は、ヒトIP受容体に対するKi値よりも130倍以上高かった。また、セレキシパグの他のプロスタノイド受容体に対するKi値は、いずれも10µmol/L以上であった。一方、ラットIP受容体に対するセレキシパグ及びMRE-269の結合親和性は、いずれもヒトIP受容体に対する親和性よりも低かった(Ki:2.1μmol/L及び0.22μmol/L)。

プロスタノイド受容体に対するセレキシパグ及びMRE-269の親和性

化合物 Ki値 (μmol/L)
PGI2
受容体
IP
PGE2受容体 PGI2
受容体
DP
PGF
受容体
FP
TXA2
受容体
TP
ラット
PGI2
受容体
rIP
EP1 EP2 EP3 EP4
セレキシパグ 0.26±0.02 >10 >10 >10 >10 >10 >10 >10 2.1±0.1
MRE-269 0.020±0.001 >10 5.8 >10 4.9 2.6 >10 >10 0.22±0.01
ベラプロストナトリウム 0.039±0.006 >10 >10 0.68 7.2 >10 >10 >10 0.019±0.002

Reprinted from J Pharmacol Exp Ther, Kuwano K, Hashino A, Asaki T, et al., 2007,322(3), pp. 1181-1188.

PGI2 : プロスタサイクリン、PGE2 : プロスタグランジンE2、PGD2 : プロスタグランジンD2、PGF : プロスタグランジンF、TXA2 : トロンボキサンA2

*プロスタノイド構造のIP受容体作動薬

方法
ヒトプロスタサイクリン受容体(IP受容体)ならびに各種プロスタノイド受容体を発現させたチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)より調製した膜標品を用い、それぞれの受容体に対する3H-標識リガンドの特異的結合に対するセレキシパグ、MRE-269及びベラプロストナトリウムの阻害実験を行った。
3H-標識リガンド
IP受容体: 3H-イロプロスト、EP1~4受容体: 3H-PGE2、DP受容体: 3H-PGD2
FP受容体 : 3H-PGF、TP受容体: 3H-SQ-29543

2酵素、他の受容体等に対する影響in vitro・参考情報) 34)

酵素活性、他の受容体、トランスポーター、イオンチャネル等を対象とした結合実験において検討した結果、さらなる検討を要するものは見出されなかった。

3ヒトIP受容体発現CHO細胞のcAMP生成に対する作用in vitro) 35)

セレキシパグ及びMRE-269は、ヒトIP受容体発現CHO細胞中のcAMP生成量を濃度依存的に増加させた。そのEC50値はそれぞれ76.7(95%信頼区間:63.7~89.7)nmol/L及び4.98(95%信頼区間:3.69~6.26)nmol/Lで、MRE-269の方がセレキシパグよりも約15倍高い効力を示した。

ヒトIP受容体発現CHO細胞におけるセレキシパグ及びMRE-269のcAMP生成に対する作用

ヒトIP受容体発現CHO細胞のcAMP生成に対する作用 ヒトIP受容体発現CHO細胞のcAMP生成に対する作用
EC50(nmol/L) 95%信頼区間
セレキシパグ 76.7 63.7~89.7
MRE-269 4.98 3.69~6.26
ベラプロストナトリウム 5.84 3.99~7.70
方法
ヒトIP受容体発現CHO細胞に各濃度のセレキシパグ、MRE-269又はベラプロストナトリウムを添加し、37℃、5%CO2加湿条件下にて15分間処置した後の細胞内cAMP量を酵素免疫測定法(EIA法)を用いて測定した。

4ヒト肺動脈平滑筋細胞増殖に対する影響in vitro) 36)

ヒト初代培養肺動脈平滑筋細胞を血小板由来増殖因子(PDGF)にて刺激することで、細胞増殖の指標となる3H-チミジンの取り込み量が増加した。これに対し、PDGF刺激と同時に各濃度のMRE-269を処置した結果、MRE-269は10nmol/L以上で3H-チミジンの取り込みをコントロール群に比べ有意に抑制し、その作用は濃度依存的であった。

PDGFで刺激したヒト肺動脈平滑筋細胞への3H-チミジン取り込みに対するMRE-269の影響

ヒト肺動脈平滑筋細胞増殖に対する影響 ヒト肺動脈平滑筋細胞増殖に対する影響
方法
ヒト初代培養肺動脈平滑筋細胞を無血清培地にて一晩培養することで細胞周期を同期化させ、その後10ng/mLのPDGF、各濃度のMRE-269及び3H-チミジンを加え、一晩培養した。細胞を洗浄後、細胞内に取り込まれた3H-チミジン量を測定した。

5血小板凝集能に対する影響in vitro) 37)

ヒトの全血に各濃度のMRE-269を添加してから多血小板血漿を調製し、2.5μmol/LのADPを添加したときの血小板凝集に伴う透過度の変化を測定した結果、MRE-269は69(95%信頼区間:57~82)nmol/LのIC50で血小板凝集抑制作用を示した。

6ラット摘出肺動脈リング標本における肺動脈収縮に及ぼす影響in vitro) 38)

内皮を除去したラット摘出肺動脈リング標本において、セレキシパグ及びMRE-269は濃度依存的にプロスタグランジンFによる収縮を抑制した。IC50はそれぞれ11(95%信頼区間:10~12)μmol/L及び2.7(95%信頼区間:2.4~3.1)μmol/Lであった。

7U46619誘発肺高血圧モデル(ラット)39)

麻酔下のラットにトロンボキサンA2受容体(TP)アゴニスト(U46619)を持続静注することで、右室収縮期圧(RVSP)が上昇した肺高血圧モデルを作製し、セレキシパグ3mg/kgを十二指腸内に単回投与したところ、セレキシパグはRVSPを有意に低下させた(p<0.01、Student’sのt検定)。

8モノクロタリン誘発肺高血圧モデルにおける
右室心筋重量比に対する反復投与の影響(ラット)32), 40)

32)Kuwano K. et al. : J Pharmacol Exp Ther. 326:691-699, 2008(利益相反:本研究は日本新薬株式会社により行われた。)

モノクロタリン(MCT)誘発肺高血圧モデルラットに、セレキシパグ1mg/kg、ベラプロストナトリウム0.1mg/kg又は媒体をMCT投与日より19日間、1日2回反復経口投与し、20日目の右室心筋重量比(右心室/(左心室+中隔)):RV/(LV+S)を測定した。右室心筋重量比はMCT投与により増加し、セレキシパグ投与により有意に抑制された。

MCT誘発肺高血圧モデルラットにおける右室心筋重量比に対する影響

ヒト肺動脈平滑筋細胞増殖に対する影響 ヒト肺動脈平滑筋細胞増殖に対する影響
方法
ラット(SD系統、雄)にMCTを40mg/kg単回皮下投与し、MCT投与後よりセレキシパグを1mg/kg、ベラプロストナトリウムを0.1mg/kg、又は媒体を1日2回、19日間反復経口投与した。処置開始20日目に右心室(RV)及び左心室+中隔(LV+S)の湿重量を測定した。

9モノクロタリン誘発肺高血圧モデルにおける
肺動脈圧に対する反復投与の影響(ラット)41)

MCT誘発肺高血圧モデルラットに、セレキシパグ10mg/kgを5日間、1日2回反復経口投与し、肺動脈圧を経時的に測定したところ、肺動脈圧低下作用は反復投与による影響を受けず、作用の減弱は認められなかった。

10モノクロタリン誘発肺高血圧モデルにおける
生存に対する反復投与の影響(ラット)42)

MCT誘発肺高血圧モデルラットに、セレキシパグ1mg/kg、又は媒体を46日間、1日2回反復経口投与し、Kaplan-Meier法にて生存率を評価した。46日目の生存数は媒体群で8/30匹(27%)、セレキシパグ群では16/30匹(53%)であり、セレキシパグ群で生存率が有意に上回った(p=0.0416、log rank検定)。

MCT誘発肺高血圧モデルラットにおける生存に対する影響

MCT誘発肺高血圧モデルラットにおける生存に対する影響 MCT誘発肺高血圧モデルラットにおける生存に対する影響
方法
ラット(SD系統、雄)にMCTを60mg/kg単回皮下投与し、MCT投与後よりセレキシパグを1mg/kg又は媒体を1日2回、46日間反復経口投与した際の生存に対する影響を評価した。
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