外科的治療不適応又は外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)

国内第Ⅲ相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)9)

国内第Ⅲ相試験には承認外の用法及び用量が含まれていますが、承認時評価資料であることからデータを記載しています。

6. 用法及び用量 通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。 なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。

試験方法

目 的 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)患者において、肺血管抵抗(PVR)を指標としてウプトラビ®の有効性を検証するとともに、安全性及び忍容性を評価する。
対 象 肺動脈内膜摘除術不適応又は本手術後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者78例[有効性解析対象例数、Full-analysis set (全登録例数):FAS]

選択基準

1 肺換気/血流スキャン、肺血管造影及び胸部造影CTのうち2つ以上の検査aによりCTEPHと診断され、治験責任(分担)医師が下記のいずれかと判断した患者
  • 器質化した血栓が末梢に局在するために肺動脈内膜摘除術(PEA)の施行が不能
  • PEA後に肺高血圧症が持続又は再発し、急性血栓塞栓症再発の徴候はみられず、再手術に適さない
  • 高リスク(合併症、高齢等)あるいはその他の理由により、PEAを施行しない
2肺高血圧症のWHO機能分類クラスⅠ~Ⅳの患者
3右心カテーテル検査により以下の基準に従って肺高血圧症の診断が確定された患者
  • 安静時平均肺動脈圧(mPAP)≧25mmHg
  • 肺動脈楔入圧(PAWP)又は左室拡張末期圧(LVEDP)≦15mmHg
4以下を満たす時期に実施された右心カテーテル検査で安静時肺血管抵抗(PVR)のベースライン値が360dynes・s・cm-5を超えている患者
  • 治験薬投与開始前30日以内
  • 以下の薬剤を投与していた場合、投与終了日から90日以上経過後
    • プロスタサイクリン(PGI2)及びその誘導体(ただし、治療薬の血管反応性を調べるためのカテーテル処置中の急性投与、及び上記右心カテーテル検査実施の7日以上前かつ3日間以内の一時的な投与は除く。また、ベラプロストナトリウムは投与終了日から7日以上経過後)
    • エンドセリン受容体拮抗薬(ERA)、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬及びホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害薬以外のCTEPH治療を目的とした薬剤
    • 他の治験薬
  • ERA、sGC刺激薬、PDE5阻害薬及びカルシウム拮抗薬の投与を受けている患者の場合、連日一定した用法・用量となってから90日以上経過し、かつそれら薬剤の血行動態に対する短期的影響が消失した後
  • PEA施行患者の場合、PEA施行180日以上経過後
  • バルーン肺動脈拡張術(BPA)又は経皮経管的肺動脈拡張術(PTPA)施行患者の場合、BPA又はPTPA施行90日以上経過後
5上記(4)に該当する右心カテーテル検査実施日(ベースライン測定日)の90日以上前から治験薬投与開始日まで添付文書で定められた有効用量の抗凝固薬を投与されている患者
6 同意取得日の6分間歩行距離が150m以上の患者b
7 20歳以上85歳以下cの日本人患者

a:肺血流スキャンは必ず実施することとした。b:試験期間中に「150m以上500m以下」から「150m以上」に変更した。

c:試験期間中に「20歳以上80歳以下」から「20歳以上85歳以下」に変更した。

6. 用法及び用量 通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。
なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。

投与方法

〈二重盲検期〉

1〜4週間のスクリーニング期間後、リオシグアト併用の有無、慢性血栓塞栓性肺高血圧症疾患分類及びスクリーニング期開始日の肺血管抵抗(PVR)を割付因子とし、ウプトラビ®群又はプラセボ群に1:1の割合で無作為に割り付け、食後に1日2回経口投与した。1回0.2mg投与から開始し、忍容性を確認しながら3日(6回)以上ごとに0.2mg/回ずつ漸増して早期に最高用量(1.6mg/回)となるよう用量調節し、投与12週時までに維持用量(最大耐用量)を決定した。その後、投与20週時までの8週間は維持用量(固定用量)を投与した。

〈移行期※〉

二重盲検期終了日の右心カテーテル検査を完了し、移行期及びオープンラベル期への移行を希望する患者で、オープンラベル期にウプトラビ®を投与することが有益になり得る、また、治験継続に問題となる有害事象は発現していないと判断された患者が移行期及びオープンラベル期に移行した。移行期では、二重盲検期で割り付けられた治験薬を二重盲検期(用量維持期間)における維持用量で、盲検性を維持したまま4週間投与した(治験医師の判断で増量、減量及び再増量可)。

※ オープンラベル期移行後に得られた情報が、二重盲検期のデータ(二重盲検期における有効性の評価及び有害事象の因果関係判断等)に影響を及ぼさないようにするため、移行期の間に各被験者の二重盲検期におけるデータを固定した。

〈オープンラベル期〉

移行期終了時に、ウプトラビ®群の被験者には移行期終了時の投与量が、プラセボ群の被験者には1回0.2mgの投与量が症例登録センターから各実施医療機関に盲検下で連絡され、治験責任(分担)医師はその投与量を確認し、用量調節が必要と判断した場合は、オープンラベル期12週後までに被験者ごとの維持用量を決定し、その後は維持用量で投与を継続した(治験医師の判断で増量、減量及び再増量可)。

併用療法 抗凝固薬は、ベースライン測定日(右心カテーテル検査実施日)の90日以上前から投与し、移行期終了又は中止時まで添付文書で定められた有効用量を投与した。ERA、sGC刺激薬、PDE5阻害薬、カルシウム拮抗薬は、ベースライン測定日の90日以上前から投与されている場合は併用可能であるが、移行期終了又は中止時まで用量を変更してはならなかった。酸素療法は、ベースライン測定日の30日以上前から開始している場合は併用可能であるが、右心カテーテル検査(ベースライン、投与20週後及び投与終了又は中止時)実施前30分の酸素量は一定用量とした。

試験デザイン

試験デザイン

評価項目

1)主要評価項目

  • 安静時肺血管抵抗(PVR)のベースラインから投与20週後までの変化量

2)副次評価項目

  • 肺血行動態[肺血管抵抗係数(PVRI)、平均肺動脈圧(mPAP)、心係数(CI)、全肺血管抵抗(TPR)、混合静脈血酸素飽和度(SvO2)、平均右房圧(mRAP)]のベースラインから投与20週後までの変化量
  • 6分間歩行距離及びBorg呼吸困難指数におけるベースラインからの変化量
  • WHO機能分類クラスのベースラインからの推移
  • NT-proBNP濃度のベースラインからの変化量 等

解析計画

ウプトラビ®の投与開始日(ウプトラビ®群は二重盲検期開始日、プラセボ群はオープンラベル期開始日)以降の期間をウプトラビ®全投与期間と定義し、二重盲検期及び全投与期間の各期間で解析を行った。なお、全投与期間のベースライン値は、ウプトラビ®群では二重盲検期解析時のベースライン値、プラセボ群ではオープンラベル期開始日の値とした。

1)主要評価項目

Full-analysis setを対象に、平均値及び中央値の95%信頼区間を算出し、Wilcoxon順位和検定を行い、
ウプトラビ®のプラセボに対する優越性の検証を行った。さらに、リオシグアト併用の有無、CTEPH疾患分類、スクリーニング期開始日のPVRを共変量としたRANK ANCOVA(analysis of covariance)を実施した。有意水準は両側5%、信頼係数は両側95%とした。
また、背景因子のサブグループ別に、ベースラインから二重盲検期終了時までの変化量について、投与群別に記述統計量を算出した。

2)副次評価項目

〈二重盲検期〉

  • 肺血行動態(PVRI 、mPAP、CI 、TPR、SvO2、mRAP)、6分間歩行距離、Borg呼吸困難指数、NT-proBNP濃度のベースラインから二重盲検期終了時までの変化量Full-analysis setを対象に、平均値及び中央値の95%信頼区間を算出しWilcoxon順位和検定又は対応のないt検定を行った(有意水準は両側5%)。
  • WHO機能分類クラスのベースラインからの変化Full-analysis setを対象に、ベースラインから二重盲検期終了時までに1クラス以上改善又は悪化した割合について、Fisherの直接確率計算法を用いて、群間差の95%信頼区間を算出した(有意水準は両側5%)。

〈オープンラベル期(全投与期間)〉

オープンラベル期のデータは、ウプトラビ®投与後52週時点でカットオフし、有意水準の調整を必要としない探索的な位置付けの解析を行った。Full-analysis setを対象に、6分間歩行距離、Borg呼吸困難指数、NT-proBNPのベースラインからの変化量について記述統計量を算出した。WHO機能分類クラスについては、ベースラインから1クラス以上改善又は悪化した割合について算出した。

利益相反

本試験は日本新薬株式会社及びアクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社により行われた。

6. 用法及び用量

通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。
なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。

患者背景

〈二重盲検期〉

人口統計学的特性及びベースライン時における疾患特性 -FAS-

ウプトラビ® 群(N=39) プラセボ群(N=39)
性別 男性 10(25.6%) 10(25.6%)
女性 29(74.4%) 29(74.4%)
年齢(歳) 全体 66.3±11.1 68.3±9.6
<65歳 14(35.9%) 10(25.6%)
65~74歳 16(41.0%) 19(48.7%)
≧75歳 9(23.1%) 10(25.6%)
体重(kg) 56.94±11.74 54.86±11.32
BMI(kg/m2 23.03±3.58 22.18±3.82
罹病期間(年)a 2.72±3.24 4.45±5.24
CTEPH疾患分類 末梢 b 24(61.5%) 25(64.1%)
残存 c 5(12.8%) 5(12.8%)
その他 d 10(25.6%) 9(23.1%)
WHO機能分類
クラス
1(2.6%) 2(5.1%)
23(59.0%) 26(66.7%)
15(38.5%) 11(28.2%)
0 0
PVR(dynes・s・cm-5 523.4±132.8 553.1±184.0
6分間歩行距離(m) 407.9±90.9 384.0±87.0
PEAの施行歴 あり 5(12.8%) 5(12.8%)
なし 34(87.2%) 34(87.2%)
BPA又はPTPAの施行歴 あり 19(48.7%) 22(56.4%)
なし 20(51.3%) 17(43.6%)
併用薬 リオシグアト 24(61.5%) 24(61.5%)
ERA 6(15.4%) 7(17.9%)
PDE5阻害薬 2(5.1%) 1(2.6%)
肺血管拡張薬 e 26(66.7%) 26(66.7%)

例数(%)もしくは平均値±標準偏差

〈オープンラベル期(全投与期間)〉

人口統計学的特性及び二重盲検期開始時のベースライン時における疾患特性 -FAS-

ウプトラビ®投与全例(N=74)
二重盲検期の投与群 ウプトラビ® 39(52.7%)
プラセボ群 35(47.3%)
性別 男性 19(25.7%)
女性 55(74.3%)
年齢(歳) 全体 67.2±10.4
<65歳 23(31.1%)
65〜74歳 34(45.9%)
≧75歳 17(23.0%)
体重(kg) 56.09±11.72
BMI(kg/m2 22.69±3.77
罹病期間(年) a 3.47±4.31
CTEPH疾患分類 末梢 b 47(63.5%)
残存 c 10(13.5%)
その他 d 17(23.0%)
WHO機能分類
クラス
2(2.7%)
48(64.9%)
24(32.4%)
0
PVR(dynes・s・cm-5 529.8±158.0
6分間歩行距離(m) 402.2±85.3
PEAの施行歴 あり 10(13.5%)
なし 64(86.5%)
BPA又はPTPAの施行歴 あり 38(51.4%)
なし 36(48.6%)
併用薬 リオシグアト 46(62.2%)
ERA 11(14.9%)
PDE5阻害薬 2(2.7%)
肺血管拡張薬 e 49(66.2%)

例数(%)もしくは平均値±標準偏差

  • a:(治験薬投与開始日-CTEPH確定診断日+1)/365.25 なお、CTEPH確定診断日の月又は日が不明の場合は1で補完した。
  • b:器質化した血栓が末梢に局在するためにPEAの施行が不能と判断された患者
  • c:PEA後に肺高血圧症が持続又は再発し、急性血栓塞栓症再発の徴候はみられず、再手術に適さないと判断された患者
  • d:高リスク(合併症、高齢等)あるいはその他の理由によりPEAを施行しないと判断された患者
  • e:リオシグアト、ERA及びPDE5阻害薬

投与期間・維持用量

二重盲検期における治験薬の投与期間の中央値は、ウプトラビ®群で140日(範囲:2~148日)、プラセボ群で141日(範囲:8~148日)であり、16週以上、治験薬が投与された患者は、それぞれの群の87.2%及び89.7%であった。
オープンラベル期(全投与期間)におけるウプトラビ®の投与期間の中央値は、92.1週(範囲:0~212)であった。

〈二重盲検期〉

投与期間 -安全性解析対象集団-

ウプトラビ® 群(N=39) プラセボ群(N=39)
投与期間(日) 中央値 140 141
最小値, 最大値 2,148 8,148
投与期間別分布 4週未満 4(10.3%) 2(5.1%)
4週以上8週未満 0 1(2.6%)
8週以上12週未満 1(2.6%) 1(2.6%)
12週以上16週未満 0 0
16週以上 34(87.2%) 35(89.7%)

例数(%)

ウプトラビ®の維持用量 -安全性解析対象集団-

1日2回投与の1回用量 ウプトラビ®群(N=39)
維持用量a別分布 0.2mg 1(2.6%)
0.4mg 3(7.7%)
0.6mg 6(15.4%)
0.8mg 3(7.7%)
1.0mg 2(5.1%)
1.2mg 4(10.3%)
1.4mg 2(5.1%)
1.6mg 13(33.3%)
不明 b 5(12.8%)

例数(%)

  • a:用量維持期間開始時に処方された投与量
  • b:用量維持期間開始時までに中止した被験者

6. 用法及び用量 通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後経口投与から開始する。忍容性を確認しながら、7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ最大耐用量まで増量して維持用量を決定する。
なお、最高用量は1回1.6mgとし、いずれの用量においても、1日2回食後に経口投与する。

〈オープンラベル期(全投与期間)〉

投与期間 -安全性解析対象集団-

ウプトラビ®群(N=74)
投与期間(週) 中央値 92.1
最小値, 最大値 0,212
投与期間別分布 26週未満 11(14.9%)
26週以上52週未満 9(12.2%)
52週以上78週未満 10(13.5%)
78週以上104週未満 13(17.6%)
104週以上130週未満 13(17.6%)
130週以上156週未満 10(13.5%)
156週以上182週未満 4(5.4%)
182週以上208週未満 2(2.7%)
208週以上234週未満 2(2.7%)

例数(%)

ウプトラビ®の維持用量 -安全性解析対象集団-

1日2回投与の1回用量 ウプトラビ®群(N=74)
維持用量a別分布 0.2mg 2(2.7%)
0.4mg 5(6.8%)
0.6mg 4(5.4%)
0.8mg 10(13.5%)
1.0mg 8(10.8%)
1.2mg 4(5.4%)
1.4mg 3(4.1%)
1.6mg 12(16.2%)
不明 b 26(35.1%)

例数(%)

  • a:カットオフ時に処方されたていた投与量
  • b:カットオフ時までに中止した被験者

主要評価項目

投与20週後におけるPVRの変化

投与20週後のベースラインからのPVRの変化量の平均値(±標準偏差)は、ウプトラビ®群-98.2 ± 111.3dynes・s・cm-5、プラセボ群–4.6 ± 163.6dynes・s・cm-5であった。ウプトラビ®群とプラセボ群のベースラインからの変化量の差(平均値)は-93.5dynes・s・cm-⁵(95%信頼区間:-156.8〜-30.3)であり、統計学的に有意であった(p=0.006、Wilcoxon順位和検定; p=0.005、RANK ANCOVA)(検証的な解析結果)。

投与20週後におけるPVRのベースラインからの変化量 -FAS-

投与20週後におけるPVRのベースラインからの変化量 -FAS-

投与20週後におけるPVRのベースラインからの変化 -FAS-

PVR(dynes・s・cm-5 ウプトラビ®群(N=39) プラセボ群(N=39)
ベースライン 523.4±132.8 553.1±184.0
二重盲検期終了時(投与20週後) 425.3±158.6 548.5±288.4
変化量(95%信頼区間) -98.2±111.3(-134.2〜-62.1) -4.6±163.6(-57.7〜48.4)
治療効果 a (95%信頼区間) -93.5(-156.8〜-30.3)
Wilcoxon順位和検定 p値 0.006
RANK ANCOVA b p値 0.005

平均値±標準偏差

  • a:ベースラインからの変化量の群間差(ウプトラビ®群-プラセボ群)
  • b:リオシグアトの併用有無、CTEPH疾患分類及びスクリーニング期開始日のPVRを共変量とした。

各患者集団の投与20週後におけるPVRのベースラインからの変化 -FAS-

各患者集団の投与20週後におけるPVRのベースラインからの変化 -FAS-

平均値±標準偏差

  • a:PEA後に肺高血圧症が持続又は再発し、急性血栓塞栓症再発の徴候はみられず、再手術に適さないと判断された患者
  • b:器質化した血栓が末梢に局在するためにPEAの施行が不能と判断された患者及び高リスク(合併症、高齢等)あるいはその他の理由により、PEAを施行しないと判断された患者
  • c:ベースラインからの変化量の群間差(ウプトラビ®群-プラセボ群)
  • d:Wilcoxon順位和検定

副次評価項目

〈二重盲検期〉

PVR以外の肺血行動態、6分間歩行距離、Borg呼吸困難指数及びNT-proBNP濃度の変化

ウプトラビ®群ではプラセボ群と比較して、肺血管抵抗係数(PVRI)、心係数(CI)及び混合静脈血酸素飽和度(SvO2)の有意な上昇と、全肺血管抵抗(TPR)及びBorg呼吸困難指の有意な低下が認められた。

投与20週後における副次評価項目に関する各パラメータのベースラインからの変化 -FAS-

評価項目 ベースライン 20週後 変化量 治療効果 a
(95%信頼区間)
p値
PVRI
(dynes・s・m²・cm-⁵)
ウプトラビ®
(N=39)
810.8±214.9 656.5±257.6 -154.3±174.4 -154.4
(-255.3〜-53.4)
0.004 b
プラセボ群
(N=39)
850.7±299.4 850.8±463.1 0.0±263.3
mPAP
(mmHg)
ウプトラビ®
(N=39)
35.2±5.4 33.1±6.6 -2.2±3.8 -0.4
(-2.3〜1.5)
0.650 c
プラセボ群
(N=39)
35.5±8.3 33.7±10.2 -1.7±4.6
mPAP
(mmHg)
ウプトラビ®
(N=39)
5.5±3.2 5.5±3.7 0.0±3.0 -0.5
(-1.8〜0.8)
0.451 c
プラセボ群
(N=39)
5.4±4.0 5.8±5.2 0.5±2.7
CI
(L/min/m²)
ウプトラビ®
(N=39)
2.693±0.601 3.056±0.788 0.363±0.572 0.487
(0.262〜0.711)
p<0.001 c
プラセボ群
(N=39)
2.587±0.414 2.463±0.475 -0.124±0.409
TPR
(dynes・s・cm-⁵)
ウプトラビ®
(N=39)
704.5±184.4 594.3±191.3 -110.2±147.5 -116.8
(-189.3〜-44.2)
0.002 c
プラセボ群
(N=39)
850.7±299.4 850.8±463.1 0.0±263.3
SvO2(%) ウプトラビ®
(N=39)
67.17±5.65 68.14±6.59 0.97±4.87 2.58
(0.30〜4.87)
0.029 b
プラセボ群
(N=39)
66.24±7.43 64.63±8.05 -1.61±5.13
6分間歩行距離
(m)
ウプトラビ®
(N=39)
407.9±90.9 417.0±96.1 9.1±32.9 2.2
(-18.7〜23.0)
0.835 c
プラセボ群
(N=39)
384.0±87.0 390.9±111.6 6.9±56.2
Borg
呼吸困難指数
ウプトラビ®
(N=39)
3.26±1.75 3.05±1.39 -0.21±1.16 -0.85
(-1.58〜-0.11)
0.036 b
プラセボ群
(N=39)
2.90±1.99 3.54±2.36 0.64±1.98
NT-pro
BNP濃度
(pg/mL)
ウプトラビ®
(N=39)
591.98±
928.20
531.28±855.26 -60.70±604.48 -213.08
(-576.33〜150.17)
0.964 b
プラセボ群
(N=39)
512.02±709.60 664.39±1210.41 152.38±961.26

平均値±標準偏差

  • a:ベースラインからの変化量の群間差(ウプトラビ®群-プラセボ群)
  • b:Wilcoxon順位和検定
  • c:対応のないt検定
  • d:ウプトラビ®群及びプラセボ群の各1例でベースライン値が欠測

WHO機能分類クラスの変化

⼆重盲検期終了時までにWHO機能分類クラスが改善した割合は、ウプトラビ®群10.3%(4例︓クラスⅢからⅡが3例、クラスⅡからⅠが1例)、プラセボ群7.7%(3例︓クラスⅡからⅠが2例、クラスⅢからⅡが1例)、悪化した割合はそれぞれ0.0%及び2.6%(1例︓クラスⅠからⅣ)であり、改善及び悪化のいずれも、群間で有意差は認められなかった(p>0.999、Fisherの直接確率計算法)。

〈オープンラベル期(全投与期間)〉

6分間歩⾏距離、Borg呼吸困難指数、NT-proBNP濃度及びWHO機能分類クラスの変化

カットオフ時におけるベースラインからの変化量の平均値は、6分間歩⾏距離が-12.9〜29.9m、Borg呼吸困難指数が-0.92〜1.50、NT-proBNP濃度が-498.71〜1588.50pg/mLであった。
また、各時期のWHO機能分類クラスが改善した患者の割合は0.0%(0/74例)〜18.9%(14/74 例)、悪化した割合は0.0%(0/74例)〜2.7%(2/74例)であった。

カットオフ時における6分間歩⾏距離、Borg呼吸困難指数及びNT-proBNP濃度のベースラインからの変化 -FAS-

評価項目 ベースライン時 ベースラインから
カットオフ時までの平均値
平均変化量
6分間歩行距離(m) 410.4±86.7 326.7~451.5 -12.9~29.9
Borg呼吸困難指数 3.24±1.71 2.65~3.48 -0.92~1.50
NT-proBNP濃度(pg/mL) 524.89±782.81 14.80~2317.75 -498.71~1588.50

平均値±標準偏差もしくは平均値

安全性

バイタルサインのベースラインからの変化

⼆重盲検期終了時におけるバイタルサイン(収縮期⾎圧、拡張期⾎圧及び脈拍数)のベースラインからの変化量は下表の通りであった。

⼆重盲検期におけるバイタルサインのベースラインからの変化量

ウプトラビ® プラセボ群
N 平均値±標準偏差 N 平均値±標準偏差
収縮期血圧(mmHg) ベースライン 39 112.5±15.9 39 116.1±16.4
ベースラインからの
変化量
4週後 39 2.5±13.2 39 -1.6±14.2
8週後 35 -0.7±11.8 37 -2.4±15.3
12週後 35 -0.1±13.9 35 -1.0±15.9
16週後 34 0.7±14.2 35 0.7±15.3
20週後 34 -4.9±11.9 35 -4.8±13.8
拡張期血圧(mmHg) ベースライン 39 66.5±12.4 39 66.1±12.5
ベースラインからの
変化量
4週後 39 0.1±10.9 39 0.5±8.2
8週後 35 -2.8±9.3 37 0.3±11.3
12週後 35 -2.0±11.5 35 -1.1±11.0
16週後 34 -0.6±8.8 35 0.9±9.9
20週後 34 -5.6±8.0 35 0.7±9.8
脈拍数(bpm) ベースライン 39 82.3±14.3 39 75.2±11.1
ベースラインからの
変化量
4週後 39 0.6±16.5 39 2.7±14.5
8週後 35 2.1±17.1 37 2.8±11.1
12週後 35 3.5±18.5 35 3.2±12.8
16週後 34 2.6±17.4 35 2.1±10.3
20週後 34 -3.8±17.3 35 0.4±11.4

ウプトラビ®群7例(17.9%)、プラセボ群6例(15.4%)に収縮期血圧低値が認められ、ウプトラビ®群7例のうち3例(7.7%)は血圧低下の副作用と判断されている。

  • ※収縮期血圧100mmHg未満かつベースライン値から20mmHg以上の低下

副作用

〈⼆重盲検期〉

副作⽤発現率はウプトラビ®群89.7%(35/39例)、プラセボ群51.3%(20/39例)であった。

発現率10%以上の副作⽤

事象名 ウプトラビ®群(N=39) プラセボ群(N=39)
発現例数 発現率 発現例数 発現率
頭痛 21 53.8% 10 25.6%
下痢 16 41.0% 2 5.1%
悪心 13 33.3% 3 7.7%
倦怠感 9 23.1% 1 2.6%
顎痛 8 20.5% 5 12.8%
食欲減退 8 20.5% 0 0.0%
筋肉痛 6 15.4% 0 0.0%
嘔吐 6 15.4% 1 2.6%
関節痛 4 10.3% 3 7.7%

ウプトラビ®群で発現率10%以上の事象を抜粋

重篤な副作用(死亡を除く)

重篤な副作用は、ウプトラビ®群で心房頻脈が1例(2.6%)、プラセボ群で喀血が1例(2.6%)認められた。

投与中止に至った副作用(死亡を除く)

投与中止に至った副作用は、ウプトラビ®群で下痢・悪心・回転性めまい、悪心、頭痛が各1例(2.6%)、プラセボ群で腹部不快感、白血球数減少、頭痛が各1例(2.6%)に認められた。

死亡

本試験の二重盲検期において死亡に至った副作用は認められなかった。

〈オープンラベル期(全投与期間)〉

副作用発現率は90.5%(67/74例)であった。

発現率10%以上の副作用

事象名 発現例数 発現率
下痢 39 52.7%
頭痛 38 51.4%
悪心 22 29.7%
倦怠感 14 18.9%
顎痛 12 16.2%
嘔吐 10 13.5%
食欲減退 10 13.5%
筋肉痛 9 12.2%
関節痛 8 10.8%

重篤な副作用

膵管内乳頭粘液性腫瘍、心房頻脈、心房細動、結腸癌、心不全、肺炎、腸炎、血小板数減少、貧血、末梢性浮腫、肺胞出血が各1例(1.4%)認められた。

投与中止に至った副作用

頭痛、悪心が各3例(4.1%)、胸部不快感、食欲減退、下痢、回転性めまい、軟便、肺炎、甲状腺機能亢進症が各1例(1.4%)に認められた。

死亡

本試験のオープンラベル期において死亡に至った副作用は認められなかった。

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