移植に携わる
メディカルスタッフの方に
知っていただきたい
造血細胞移植後患者における
肝類洞閉塞症候群(SOS)の管理
- 【監修】
- 岡山大学学術研究院医歯薬学域
血液・腫瘍・呼吸器内科学
准教授 松岡 賢市 先生 - 岡山大学病院 看護部 入院棟3階BCR
看護師長 小倉 妥子 先生
※先生方のご所属・ご役職は、ご執筆当時のものを掲載させていただいております。
現在のご所属・ご役職と異なることがございますが、ご了承ください。
監修者メッセージ
肝類洞閉塞症候群(Sinusoidal obstruction syndrome:SOS)は、肝中心静脈閉塞症(Veno-occlusive disease:VOD)とも呼ばれる非常に予後不良な移植後合併症です。国内疫学調査における造血細胞移植後のSOS発症頻度は10.8%と高くはないものの、SOS発症例における移植後100日生存率は32%と極めて予後不良の疾患です1)。
近年、SOSに対する治療薬が登場し、その生存率は改善されつつありますが、SOS治療においては、早期発見・早期治療介入の重要性が強く指摘されています。一方で、移植後の患者さんは、感染症や生着症候群、移植片対宿主病(Graft versus host disease:GVHD)、血栓性微小血管症(Thrombotic microangiopathy:TMA)など、SOS以外にも様々な合併症を起こしうることから、SOSと他の合併症を鑑別することは容易ではありません。
本サイトでは、メディカルスタッフの方が、移植患者さんをモニタリングする上で、SOSを見逃さないためのポイントについて、私たちの経験も踏まえながらまとめています。
本サイトが、SOSの発症や重症化を低下させ、より多くの血液がん患者さんに安全な移植治療を届けることに貢献できれば幸いです。
- 岡山大学学術研究院医歯薬学域
血液・腫瘍・呼吸器内科学
准教授 松岡 賢市 先生 - 岡山大学病院 看護部
入院棟3階BCR
看護師長 小倉 妥子 先生
※先生方のご所属・ご役職は、ご執筆当時のものを掲載させていただいております。
現在のご所属・ご役職と異なることがございますが、ご了承ください。
- 1)Yakushijin K, et al. Bone Marrow Transplant. 2016; 51(3): 403-409.
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