18歳以上で強力な寛解導入療法不適応の未治療急性骨髄性白血病患者431例。
なお、75歳以上ではECOG PS 0〜2、18歳以上74歳以下ではECOG PS 0〜3で、十分な腎機能及び肝機能を有する患者とした。
年齢(18歳以上74歳以下、75歳以上)、細胞遺伝学的リスク(中程度、不良)及び地域(米国、欧州、中国、日本、その他)を層別因子として、アザシチジン+ベネトクラクス群(併用群)又はアザシチジン+プラセボ群(アザシチジン単独群)のいずれかに2:1の比率でランダム化した。
アザシチジン、ベネトクラクス及びプラセボは、疾患の増悪、許容できない毒性の発現、同意撤回等が認められるまで投与を継続した。
以下の通り中間解析を実施する。
データカットオフ日及び患者の内訳は以下の通りである。
*グループ1は初版の治験実施計画書に基づいてランダム化された被験者、グループ2は改訂された治験実施計画書(Amendment 1以降)に基づいてランダム化された被験者である。治験実施計画書 Amendment 1以降では、若年者で強力な寛解導入療法が不適応の被験者も組み入れ可能と変更し、割付け時の層別因子を変更していることから、有効性の解析はグループ2を対象とした。
IWG判定基準 | |
---|---|
完全寛解 Morphologic Complete Remission(CR) |
以下の基準を全て満たす
|
血球数の回復が不完全な完全寛解 Morphologic Complete Remission with Incomplete Blood Count Recovery(CRi) |
|
部分寛解 Partial Remission(PR) |
CRの血液学的検査値の基準を全て満たすが、骨髄芽球が50%以上減少し、5〜25%である。 |
形態学的に白血病細胞がない状態 Morphologic Leukemia-free State(MLFS) |
|
治療抵抗 Refractory Disease(RD) |
CR、CRi、PR又はMLFS未達成で、サイクル1の投与終了後7日間以上生存した被験者のみで、血液検査及び/又は骨髄検査で白血病持続の所見が認められる |
形態学的再発 Morphologic Relapse(MR) | CR/CRi達成後に末梢血もしくは骨髄中の骨髄芽球が5%以上、又は骨髄外での疾患の発症 |
進行 Progressive Disease(PD) |
以下のいずれかを満たす
|
部分的血液学的回復を伴う 完全寛解 CR with Partial Hematologic Recovery(CRh) |
|
アザシチジンの投与サイクル数(中央値)は併用群で7.0サイクル、アザシチジン単独群で4.5サイクル、ベネトクラクス又はプラセボの投与サイクル数(中央値)はそれぞれ7.0サイクル及び4.5サイクルであった(データカットオフ2020年1月4日)。
併用群(n=286) | アザシチジン単独群(n=145) | ||||
---|---|---|---|---|---|
複合的血液学的寛解(CR+CRi) | 66.4% | 28.3% | |||
完全寛解(CR) | 36.7% | 17.9% | |||
血球数の回復が不完全な完全寛解(CRi) | 29.7% | 10.3% | |||
部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CRh) | 28.0% | 4.8% | |||
部分寛解(PR) | 1.0% | 2.1% | |||
形態学的に白血病細胞がない状態(MLFS) | 8.4% | 4.1% |
併用群 | n=283 |
---|---|
副作用発現 | 246例(86.9%) |
主な副作用(発現率15%以上) | |
好中球減少症 | 97例(34.3%) |
血小板減少症 | 97例(34.3%) |
悪心 | 88例(31.1%) |
発熱性好中球減少症 | 81例(28.6%) |
下痢 | 58例(20.5%) |
貧血 | 56例(19.8%) |
嘔吐 | 56例(19.8%) |
白血球減少症 | 53例(18.7%) |
食欲減退 | 43例(15.2%) |
アザシチジン単独群 | n=144 |
---|---|
副作用発現 | 108例(75.0%) |
主な副作用(発現率15%以上) | |
血小板減少症 | 37例(25.7%) |
悪心 | 35例(24.3%) |
好中球減少症 | 31例(21.5%) |
併用群 | n=283 |
---|---|
重篤な有害事象発現 | 235例(83.0%) |
主な重篤な有害事象(発現率10%以上) | |
発熱性好中球減少症 | 84例(29.7%) |
肺炎 | 47例(16.6%) |
アザシチジン単独群 | n=144 |
---|---|
重篤な有害事象発現 | 105例(72.9%) |
主な重篤な有害事象(発現率10%以上) | |
肺炎 | 32例(22.2%) |
発熱性好中球減少症 | 15例(10.4%) |
併用群 | n=283 |
---|---|
投与中止に至った有害事象発現 | 68例(24.0%) |
2例以上に認められた投与中止に至った有害事象 | |
好中球減少症 | 4例(1.4%) |
発熱性好中球減少症 | 4例(1.4%) |
血小板減少症 | 4例(1.4%) |
敗血症 | 4例(1.4%) |
貧血 | 3例(1.1%) |
骨髄機能不全 | 3例(1.1%) |
血球減少症 | 3例(1.1%) |
汎血球減少症 | 3例(1.1%) |
心房細動 | 2例(0.7%) |
心不全 | 2例(0.7%) |
虚血性心筋症 | 2例(0.7%) |
心筋梗塞 | 2例(0.7%) |
アザシチジン単独群 | n=144 |
---|---|
投与中止に至った有害事象発現 | 29例(20.1%) |
2例以上に認められた投与中止に至った有害事象 | |
好中球減少症 | 5例(3.5%) |
発熱性好中球減少症 | 4例(2.8%) |
血小板減少症 | 3例(2.1%) |
貧血 | 3例(2.1%) |
骨髄機能不全 | 2例(1.4%) |
血球減少症 | 2例(1.4%) |
死亡に至った有害事象は、併用群では283例中64例(22.6%)に認められた。2例以上に認められた死亡に至った有害事象は、肺炎11例(3.9%)、敗血症6例(2.1%)、死亡4例(1.4%)、心停止、敗血症性ショック、頭蓋内出血及び呼吸不全 各3例(1.1%)、心房細動、多臓器機能不全症候群、全身性炎症反応症候群、腎不全 各2例(0.7%)であった。アザシチジン単独群では144例中、29例(20.1%)に認められた。2例以上に認められた死亡に至った有害事象は、敗血症5例(3.5%)、肺炎3例(2.1%)並びに心停止及び死亡各2例(1.4%)であった。
(データカットオフ2020年1月4日)
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.8 高齢者:患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
承認された用法及び用量:通常、成人にはアザシチジンとして75mg/m2(体表面積)を1日1回7日間皮下投与又は10分かけて点滴静注し、3週間休薬する。これを1サイクルとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。(「用法及び用量に関連する注意」については、電子添文をご参照ください。)
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