特徴
- ビキセオスは、AMLの標準治療薬であるAraCとDNRを5:1のモル比で含有するリポソーム製剤である。
DNRと添加剤のグルコン酸銅との相互作用により紫色を呈する。 - ビキセオスは、エンドサイトーシス等により白血病細胞に取り込まれた後、AraC及びDNRを放出することで、白血病細胞の増殖を抑制すると考えられている。
- 60~75歳の未治療の高リスクAML患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(CLTR0310-301試験)において、主要評価項目[検証的な解析項目]である全生存期間(OS)で、AMLの標準治療である7+3療法群に対するビキセオス群の有意な延長が認められた。
- 死亡例が236例に達した時点のOS中央値は、ビキセオス群で9.56ヵ月、7+3療法群で5.95ヵ月、層別*ハザード比は0.69[95%信頼区間(CI):0.52-0.90]であった(片側p=0.003、層別*Log-rank検定)。
- * 層別因子:年齢、AMLのタイプ
- 死亡例が236例に達した時点のOS中央値は、ビキセオス群で9.56ヵ月、7+3療法群で5.95ヵ月、層別*ハザード比は0.69[95%信頼区間(CI):0.52-0.90]であった(片側p=0.003、層別*Log-rank検定)。
- 60~75歳の未治療の高リスクAML患者を対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(NS87-P1-2試験)において、主要評価項目である寛解率(CR+CRi)は、第Ⅱ相パートでは60.0%(21/35例)であり、第Ⅰ相パートを含めた全体では62.5%(25/40例)であった。
- 到達割合の点推定は60.0%[90%CI:44.7-74.0]であり、90%CIの下限値44.7%は閾値寛解率30%を超え、本試験の成功基準を達成した。また、到達割合の点推定60.0%は患者数設定時に用いた期待寛解率50%を上回った。
- 1~30歳の再発又は難治性造血器腫瘍患者を対象とした海外第Ⅰ相試験(CPX-MA-1201試験)において、用量探索期で決定した推奨用量100ユニット/m2を投与されたAML患者18例における全寛解率(CR+CRp+CRi)は、33.3%(6例)であった。
- 安全性
重大な副作用として、骨髄抑制、感染症、出血、心臓障害、過敏症、消化管障害、呼吸障害、間質性肺疾患、中枢神経系障害、シタラビン症候群、腫瘍崩壊症候群、ネフローゼ症候群が報告されている。
主な副作用は、悪心、下痢、食欲減退、疲労であった。
詳細は、電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果を参照すること。
- 4. 効能又は効果
高リスク急性骨髄性白血病 - 6. 用法及び用量(抜粋)
-
(1)寛解導入療法(抜粋)
通常、寛解導入療法として、本剤100ユニット(ダウノルビシン/シタラビンとして44mg/100mg)/m2(体表面積)を1日1回、90分かけて、最大2サイクルまで投与する。 -
(2)地固め療法(抜粋)
通常、地固め療法として、本剤65ユニット(ダウノルビシン/シタラビンとして29mg/65mg)/m2(体表面積)を1日1回、90分かけて、最大2サイクルまで投与する。
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